機能不全家族は一般家庭における家族の役割が正常に機能してない家族です。
家庭内に不法行為などがある家庭や、家庭崩壊を起こしている家庭が機能不全家族とされています。
特に子供が児童虐待(身体的虐待・精神的虐待・ネグレクト・性的虐待など)を受ける事で精神的な影響だけではなく、身体的な影響も及ぼすことがあります。
このような環境で育った子供は健常な家庭で育った子供とは異なった思考や精神状態になる事が多く、中には心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症する人もいます。
日常的に暴力を振るわれている子供は学習無力感を覚え抗う事をやめてしまうため、暴力がエスカレートする家庭も多いです。
このような環境はその後の人生を大きく左右する問題となります。
機能不全家族に陥る原因の代表例は以下の通りです。
機能不全家族で育った方が大人になり、家庭を持つ場合、機能不全家族となりやすい傾向があります。
これは遺伝的な要因のほかに健常な家族を知らない事が大きな原因とされています。
機能不全家族で育った方の多くが社会では生きづらさを抱えて過ごすことが多いです。
機能不全家族が原因と思われる精神状態は
- 愛着障害(アタッチメント障害)
- アダルトチルドレン(AC)
- 心的外傷後ストレス障害(PTSD)
- シンデレラ症候群(シンデレラシンドローム/シンデレラコンプレックス)
- ナルシスト
- ピーターパンシンドローム(ピーターパン症候群)
- マキャベリズム
- 優越の錯覚
などがありますが、多くは軽微である反面、重症化している人は日常生活にも影響を及ぼしてしまっています。
対策
機能不全家族を改善するには自身の置かれている・置かれていた環境が機能不全家族だと認識する事が重要です。
そして、正しい環境を学ばなくてはいけません。
これには周囲の方の協力が必要になります。
場合によっては家族と距離を取るという選択になる事もありますが、大切なのは一人で抱え込まないで周囲の方へ協力を求める事です。
パレートの法則によると、どんな風に振る舞っても世の中の2割の人は味方になってくれるとされています。
生きる上で大切な事は、誠実性と感謝の気持ちでだと考えられています。
これを守る事で多くの人から好かれるようになります。
また、どんなに努力しても2割の人からは嫌われてしまうとも考えられているため、無理に合わせず、適度な距離感を保った関係を形成するのが良いとされています。
災いを振りまくパンドラの箱の底には希望が眠っていたとされるように、最後には明るい未来が待っていると考えて行動する事が大切です。
まとめ
子供は偏見や善悪の感情を持って生まれてくることはありません。
つまり、子供は育つ過程で様々な能力や知識を身に着けていくため、環境による影響は大きく重要です。
しかし、家庭内の閉ざされた空間しか認識できない場合は、現在の置かれている状況が正常だと認識して育ちます。
過ごす時間が多い家庭環境はその後の人生への影響も大きく、人格形成に大きな影響を及ぼす要因です。
機能不全家族で育たないように里親制度を利用する家庭もあります。
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