心理会計(メンタルアカウンティング) | あむぶろ 学校では教えてくれない大切なこと

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心理会計(メンタルアカウンティング)

投稿日:2020年1月1日 更新日:

心理会計(メンタルアカウンティング)とは

概要

心理会計はお金の価値観が状況に応じて変化する事で実際の価値と体感する価値に差が生まれてしまう現象です。
※メンタルアウカウンティングや心の会計、心の家計簿など多くの呼び方があります。

多くの人はお金の使用目的・環境や雰囲気などの状況・入手方法などの要因の影響を受けてしまうため、額面の価格と実際の評価額の差が常に同じ距離感を維持しているわけではありません。

このような差が生まれれる大きな要因としては、勘定項目(生活費・交際費などの区分)によって平均が異なる事が影響している傾向が強いです。

基本的には勘定項目に応じて今まで経験した出来事や知識・マネースクリプト (お金に対する価値観 )の影響を受けて適性価格が心の中で算出されるため、人によって異なった価値観をもっています。

そして、この算出された金額が判断材料の基準となり、乖離している度合いに応じて価格が高いか安いかを見極めます。

そのため「無駄使いをしているつもりはないのにお金が無くなる」という人は、大きく予算を取っている項目に原因かもしれません。

心理会計は実験によって裏付けもされているので家計簿のように「なににいくら使っているのか」の記録をまとめる事で合理的な見直しを行うと多くの家庭で改善の余地があり、実際に改善できれば家庭の経済状況に余裕が生まれるはずです。

また、大きい金額を目にする機会が多い人は金銭感覚が麻痺しやすい(少額だとお財布の紐が緩くなってしまう)傾向があるため、本来ならば大きな金額でも次第に額面の大きさに慣れてしまって「あたりまえ」に感じるようになっている場合は注意が必要です。
※お給料よりも桁が大きいお金を動かしていると金銭感覚に影響を与えてしまう気がします。

使用目的の差による具体例

勘定項目の違いをご飯代に例に当てはめてみました。

  • 生活費 日常的に消費する
      一食 500円
  • 交際費 友人との付き合い
      一食 1,000円
  • 接待費 お客様をもてなす
      一食 2,000円

生活費で一食500円は高いと思う人もいると思います。
接待費で一食2,000円は安いと思う人もいると思います。

このように、目的によって評価額は大きく異なります。
つまり、接待ばかりしていると当然お金もすぐになくなってしまいます。

そのため、給料日前になると毎回のようにお金に困っている人は家計の見直しが重要です。

入手方法の差による具体例

お金の評価額は入手方法の違いによっても影響があります。

例えば

  • 一所懸命働いて稼いだ 100万円
  • 宝くじで当てた 100万円

このお金を実際に入手できた場合に多くの人は、

労働して得たお金は大事に貯金する。
宝くじで得たお金は無駄使いしてしまう。


このような傾向の人が多いと思います。

しかし、100万円の中には自己負担分(そのお金を手にするために使ったもの)が含まれている事を忘れてはいけません。

働いて稼いだ場合
働いてお金を稼ぐという事は時間を対価にお金を得ているという事です。
つまり、100万円稼ぐ場合はそれだけの時間を対価とし支払っている状態です。

例えば、日当2万円で働けるとしても50日働かなければ100万円にはなりません。

宝くじの場合
100万円当てるためには宝くじを購入しなくてはいけません。

例えば3万円購入して当選した場合、当たった100万円の利益は97万円となります。
(100万円-3万円=97万円)

このように「労働の対価」と「ギャンブルの結果」として入る100万円には「50日分の労働」と「投棄額3万円」の対価が発生しています。

では、「50日分の労働」と「投棄額3万円」ではどちらの方が価値があると感じるでしょうか?

多くの人は50日の方が価値が高く感じると思います。

つまり、本来ならば宝くじで当てた100万円(100万円-50日<100万円-3万円)の方が価値が高いはずです。

しかし、なぜか感情によって感じる評価額は逆転してしまいます。

これは努力した過程を高く評価する傾向が強いためです。
特に日本人は過程を重要視する傾向が強い「清貧」の思想が強い傾向あるので注意が必要です。

まとめ

お金の価値観は人によって大きく異なります。

お金の価値が強すぎる人は「人生を楽しめていない」と言われてしまいます。
反対に、お金の価値が低すぎる人は「将来の事を考えていない」と言われてしまいます。

つまり、何事もバランスが大切なのだと思います。

耳にした事がある人も多いと思いますが「酒も煙草も女もやらずに100まで生きた馬鹿がいる」という詩句もあるほど、人生を楽しまないで過ごす事はもったいないと言われます。

しかし、その一方でお金は衣食住に欠かせないものであるため、なければ不幸になってしまうのも事実だと思います。

将来に備えるために我慢して貯蓄するだけではなく、適度にお金を使って人生を楽しむ事は重要なため、しっかりとお金の管理を行って必要なお金と不必要なお金の判断を正しくできるようにする事は重要です。

そのためには、心理会計のように勘定でお金を管理するのはよくありません。

特に多いのはラテマネーのように「少しだけだし」と思って使う少額の積み重ねは、実際には大きな金額となっている事が多いので注意が必要です。

このようなお金を減らすためには家計簿をつけると効果的です。

多くの人は家計簿をつけるのが継続できないと思いますが、これは細かくやり過ぎている影響で労力がかかってしまっているためだと思います。

10円単位は見逃したり、レシートが1枚見当たらなくても大丈夫です。

はじめは大きな流れを掴む程度の認識で継続する事が大切です。

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