コペルニクス的転回(コペ転/パラダイムシフト)とは
概要
コペルニクス的転回は従来の常識が大きく覆るような出来事や発想の転換によって、物事の見方が180度変わってしまう事を比喩した言葉です。
基本的には経験する事で得た経験則や過去から積み上げられてきた知識によって常識の根源が作られていき、価値観なども自然と形成されていますが、このような「当たり前」として認識されていたものが覆ると従来の思想も大きな変化が必要になるため、既存の思想や認識が今までとまったく異なってしまうものになります。
そのため、このような事実を受け入れる事が難しい人も多いことから、実際の真実から目を背けて受け入れる事を拒む人も多いです。
このような革新的な技術や根本を覆す事実が発見された際に大衆は猛反発して認知を捻じ曲げたり、既得権益が崩壊する可能性が高いと感じて闇に葬ろうとしてしまう人もいます。
※過去に開発された革新的な技術でも、その技術が闇に葬られてしまい現在は再現不可能なロストテクノロジーとなっている物も多いと考えられています。
コペルニクスが提唱した天地逆転の発想
昔はアリストテレスが提唱した天動説(地球を中心に太陽が動いているという思想)が長く信じられていました。
しかし、コペルニクス(ポーランドの天文学者)は地動説(地球が動いている)を提唱し普及させました。
※コペルニクスが提唱する以前から地動説が提唱される事がありましたが、それが普及することはありませんでしたが、時代背景などの様々な影響も後押してコペルニクスが周知させる事に成功したため、地動説ではコペルニクスが代表的な存在となっています。
この話を真逆の発想の例として哲学者のイマヌエル・カントが用いた事が由来となります。
カントは「コペルニクスの地動説はそれまで信じられていた天動説を信じる人にとって物事が根本的から覆される事である」と言及しました。
人は常識が覆る事に対して強い嫌悪感をしめしますし、偏った視点から物事を認識してしまう傾向があります。
そのため、偏った視点で物事を認識するのではなく、多面的な視点から分析を行う事は大切です。
※天動説、地動説、カントの定説は複雑なため、要点だけをまとめています。
コペ転の具体例
多くの人は今まで生きてきた過程で得てきた知識・経験を元にした常識の中で生きています。
そのため、世の中には知らない事がたくさんあります。
例えば、社会人になって一般的な企業に勤めて仕事をしている人の場合は「投資」という言葉を聞いたことがあっても実際に行った事がある人はわずかしかいませんし、中には「投資はギャンブル」という人もいるほどです。
しかし、実際に1,000万円を投資して年利5%を出せれば毎年50万円の収益が発生するため、20年で1,000万円を手にすることができ、投資した金額と同額のお金が勝手に増えます。
※配当が2.5万円だと40年かかりますし、倒産してしまう場合は回収できずに終わるため、リスクとリターンを考慮した本質的な価値を見極める必要があります。
そして、実際にこのような不労所得を手にして生活している人も少なからずいて、必死に働いて生活を維持している人の生活とは大きく異なった環境であると言えます。
他にも、有名なアインシュタインが提唱した一般相対性理論では時間・空間・物質は密接に関係していて、物質の動きによって時空(時間や空間)は歪むと考えられています。
また、量子力学の世界の常識としては「物質は壁をすり抜ける」トンネル効果は広く信じられていますし、高次元の世界や別の時空が存在するという「多世界解釈」「平行宇宙」「宇宙ひも理論」などの理論についての研究も進んでいます。
日本でも高次元物質科学の研究として補空間が作る新物質のハイパーマテリアルの研究は国からの支援を受けて行われている程です。
近年は量子コンピューターの開発が活発に行われていて、今までの古典物理学を用いたコンピューターとは桁違いの処理速度が実現できるようになっています。
しかし、このような事実を多くの人は半信半疑でしか認識しないと思いますし、理論を詳しく理解できている人はほんの極一部の限られた人のみになっていると思います。
まとめ
物事を根本的な観点から見直す事はとても大切です。
しかし、本質を見極める事は難しくすぐにはできるようにはなりません。
物事の本質を捉えるためには幼少期から訓練を積み重ね、多くの知識や経験を蓄積して独自の理論を構築していく必要があります。
このように表現すると難しいと感じてしまう人も多いと思いますが、小さい頃から好きな事や興味がある事を本気で取り組むのが一番効果的だと思います。
好きな事を本気でできない人が、嫌いな事を本気するのは難しいからですし、本気で取り組んでいると批判的思考や論理的思考などが必要になっていきます。
そのため、本質を見極められるようするのに必要な要素が自然に身についていきます。
備考
コペルニクス的転回はコペ転と略され、パラダイムシフトと同じ意味で用いられ、根本が覆る事や考え方や発想が全く異なった事の例えで用いられるようになりました。