フェルミのパラドックス | あむぶろ 学校では教えてくれない大切なこと

雑学

フェルミのパラドックス

投稿日:2020年12月2日 更新日:

概要

フェルミのパラドックスは「地球外の知的生命体が存在している可能性の高さ」に対して「人類が未だに認識できていない」事で発生している矛盾の事です。

この矛盾点を解決しようと様々な推論がされていますが未だに解明はされていません。
※エイリアンのミイラやUFOなど報告は多いですがデジタル処理の技術が向上している現代では真偽を断定できるだけの証拠が不足しています。

近年は様々な分野で研究開発が進んできた影響から地球からより遠くを観測するための技術も発達しました。

その一つには電波望遠鏡(電波を収束させて天体を観測する装置の総称)があり、従来使われていた光学式の天体望遠鏡(可視光線を集光し天体を観測する装置)では観測できない波長の電磁波を広く観測する事ができるのが特徴です。
※電波望遠鏡はアンテナ(パラボラアンテナ)や電波を増幅・検出する受信機、データを解析・記録するコンピュータなどから構成され、より遠くの宇宙を観測するために大型の回転放物面のアンテナ(パラボラアンテナ)が付いているのが特徴です。

1982年に日本の長野県南牧村南佐久郡に設置された世界最大級の口径を誇る45メートル電波望遠鏡は「ミリ波」と呼ばれる電波を観測できる電波望遠鏡で電波天文学を牽引してきました。
※近年は他国(アメリカ・オーストラリアなど)でより大きな電波望遠鏡の開発がスタートされています。

このように研究が進み宇宙についての情報が日々解明されていく中でも未だに人類のような「知的生命体を発見できていない」という事実は不可思議であるという認識が深まる一方になっています。
※生きている状態の地球外生命体を発見したり、コンタクトを取れてもおかしくはない文明レベルにはなっているはずですが実際に公の情報として生きている状態のUMA(未確認生物)の存在が実証されていません。

知的生命体が存在する可能性

私たちの存在する地球のような惑星は宇宙には無数に存在し、その数は400億程度だと考えられています。

そして、宇宙はとても広いだけではなくその規模は日々拡大(膨張)しています。

そのため、私たちの認識では大きい地球でも宇宙規模で考えてしまうと凄く小さいです。

名称大きさ備考比喩的比較
地球直径 約12,742km砂粒
約0.01mm
太陽直径 約1,392,700km地球の約100倍
約1mm
天の川銀河直径 約105,700光年地球の約100兆倍サッカーコート
約100m
宇宙直径 約30,000,000,000光年滑走路
約3km

 ※1光年≒10兆(100,000,000,000,000)km

宇宙の広さを「滑走路程度の広さ」と仮定する場合、そのエリアの中にある「砂粒一つ」で私たちは暮らしている事になります。
※余談ですが計算上は0.1mmの紙を37回折りたためば「地球の直径」を超え、42回なら「月までの距離」を超え、44回なら「太陽の直径」を超え、51回なら「太陽までの距離」を超え、83回程で「銀河系の直径」になり、103回なら「宇宙の直径」を超えます。(「1回折る=2倍」なのでとても離れているのはイメージしやすいと思います。)

これだけ広い空間で知的生命体が存在する条件が揃っているのは地球だけだであると考えるのは直観的に不自然に思います。

そして、知的生命体が存在すると考える理由は宇宙の大きさだけではなく、その歴史から考えても知的生命体が人類の他にいないのは不自然です。

  • 宇宙ができて約138億年
  • 地球ができて約45億年
  • 生命が生まれて約40億年
  • 人類が生まれて数百万年

人類が誕生してから数百万年しかたっていません。
その過程では多くの生命が存在したはずです。

そのため、地球と似た環境の天体ならば生命が存在しても不思議はないはずです。
むしろ、地球と似た環境の天体は400億程度存在するためそのいずれにも生命体が存在しない方が不自然です。

他の知的生命体を発見できない理由

宇宙に他の生命がいるのに出会えていない理由がいくつか考えられています。
しかし、これらはいずれも確証はありません。

  • 政府の隠蔽
    政府によってその存在が隠蔽されている可能性
    しかし、宇宙人を発見できるのは国家などの一部である可能性は少なく、宇宙空間を移動し大気圏に入るような機体は大規模なエリアで同時多発的に観測されるはずです。
  • 高次元の存在
    私たちは5感で周囲の状況を判断していますが、これらの感覚のいずれにも検知されないような高度な技術を持っている可能性があります。
    このような存在は私たちのような存在に関心はなく、コミュニケーションを取る気も起きないのかもしれません。
  • 動物園仮説
    高次元の存在によって、私たちが観察保護され他の生命から隔離されているか可能性があり、それは動物園のような特定のエリアを自由に活動できるような状況なのかもしれません。
  • グレートフィルター
    人類がどこかの過程で他の生命体には乗り越える事のできなかった大きな壁を乗り越えた可能性があり、その壁を乗り越えられるのは確率が非常に少ない可能性、また、これから先にグレートフィルターが存在し、人類が消滅する可能性。
  • 水槽の脳(水槽脳仮説)
    私たちは水槽の中にある脳で、電気信号によって全て管理され、その電気信号を管理する容量が決まっているため、他の生命を存在させるだけの技術はない可能性があります。

これらの考察はごく一部で、この他にも多くの考察があります。

まとめ

人類のような知的生命体について考える時に私の感覚的な疑問があります。

昔の人は「集落の外」にも人がいる事を知っていたのでしょうか?
昔の人は「海の外」にも人がいる事を知っていたのでしょうか?

このように考えると「未知の世界」には意思疎通が行える生命体がいても不自然はないように感じます。

つまり、「未だに発見されていない」という事には何かしらの理由があるはずです。

私たちは地球という小規模な限られたエリアから出る事がやっとできるようになったばかりです。

例えるなら、部屋のドアを開けて一歩外に踏み出した状態です。
家を出て海や山までいくとそこから見える景色は全く異なったものとなるはずですしその過程で他の生命体とすれ違う可能性も高いです。

フェルミのパラドックスを解決するだけでの根拠は判明していませんが、現代技術の目覚ましい発展を考えると遠くない未来で技術的特異点(シンギュラリティ)を迎える事で超知能をもつ存在が生まれてフェルミのパラドックスが解明される可能性も高いです。

しかし、私たちのような知的生命体が存在する事ができるのは宇宙規模で考えても奇跡的な事で人類は宇宙規模でも最も優れた知能を持っている可能性もわずかばかりはあります。

そして、現在私たちは文明を滅ぼすことのできる技術を既に手にしています。

仮にこの力が暴走したり、争いによって地球を滅ぼすという選択肢を取るような人が現れ、自滅の道をたどってしまう可能性もありますが、これは避けなくてはいけません。

そのため、現在最も脅威と考えられている人工知能(AI)にも一定のルールを定める必要があると主張する人も多いです。

私たちの暮らす地球ですら、未だにわからない事が多い状況で、更に広い宇宙についての情報が解明されるにはまだまだ時間がかかるのかもしれません。

備考

フェルミのパラドックスは物理学者のエンリコ・フェルミが指摘したものです。

関連記事

アドセンス

アドセンス

-雑学

執筆者:

関連記事

アヴェロンの野生児(ヴィクトール)

アヴェロンの野生児(ヴィクトール)とは 概要 アヴェロンの野生児(ヴィクトール)は自然界で育った少年で野生児と呼ばれるカテゴリニーに分類される少年です。基本的に野生児(野生人)の多くは言語などの文明社 …

貧困(絶対的貧困と相対的貧困)

貧困(絶対的貧困と相対的貧困)とは 概要 貧困は金銭的に恵まれていない状況ですが、それぞれの置かれている環境は様々です。一口に貧困と言っても状況によって「絶対的貧困」と「相対的貧困」に分類されています …

水平思考(ラテラルシンキング)

水平思考(ラテラルシンキング)とは 概要 水平思考(ラテラルシンキング)は既成概念や固定観念のような前提条件に支配されない自由な発想でアイデアを生み出す思考方法を示す言葉です。※注意していないと”ラテ …

論理的思考法(ロジカルシンキング)

論理的思考法(ロジカルシンキング)とは 概要 論理的思考法は主観的な感情を除いた客観的な思考方法です。視点が自分のみではなく他者からの視点を用いて総合的な判断ができるため、物事の要点を抑えて順序よく矛 …

ソーシャルスタイル理論

ソーシャルスタイル理論とは 概要 ソーシャルスタイルはコミュニケーションの特性を分類する方法の一種です。ソーシャルスタイルを知る事で自身や他者についての理解が深まり「相手の心をつかみやすくなる」「苦手 …

Google AdSense



管理人


あむぶろ
管理人情報


名前:

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: f81fd2e4c52864042852c112ce927ae2-1.png鈴木 歩(すずき あゆむ)

自己紹介:

日本の未来を支える若者を応援したいので
「有料情報よりも価値がある情報を無料で
提供する」事を目指しています。


ブログについて:

当ブログでは生活をするためには大切でも
学校では教えもらえない事をメインに
取り扱っています。
知識のみではなく価値観を見直す事のできる
情報を提供したいと考えています。

外部リンク

応援していただけると幸いです。

PVアクセスランキング にほんブログ村

あむぶろ 学校では教えてくれない事 - にほんブログ村

にほんブログ村 哲学・思想ブログへ

にほんブログ村 ライフスタイルブログへ

にほんブログ村 投資ブログへ





Verified by MonsterInsights