飛沫感染とは
概要
飛沫感染(ひまつかんせん)は咳き・くしゃみ・会話などにより空気中に病原体が飛び散り、飛び散った病原体を吸入する事で感染する事です。
飛沫感染によって感染する病原体は空気中では長く生存する事ができないため、他者との距離感が近かったり長時間一緒にいる事で多くの病原体が他者から移り込むことで感染者が増加します。
病原体は体内に入ると増殖を繰り返しますが、体内に入ってくる病原体が少ない場合は病原体が活発化する前に免疫機能によって発症を抑えたり発症しなかったりします。
しかし、病原体を体内に多く取り込んでしまうと病原体の増殖を抑えるために熱・咳き・くしゃみなどの機能によって病原体の増殖を食い止めようとします。
そのため、体調が悪化して免疫機能が活性化している場合は病原体に感染している可能性が高いです。
西暦2020年から世界的に大流行した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は飛沫感染が主な感染経路だと考えられています。
感染対策
飛沫感染は基本的に他者の体内から出た病原体は空気を経由して粘膜から体内に取り込まれる事で感染する事が多いです。
感染経路が飛沫感染の場合は口や鼻などからの侵入を制限する事で感染を防げると思われがちですが、目からの感染も気を付けなければいけません。
そのため、マスクは他者へ感染を広めない手段としては優秀ですが感染対策として十分とは言えません。
感染を確実に予防するためにはマスクだけではなく、目を保護するゴーグルなどを同時に使用する事が感染リスクを軽減するためにはとても重要です。
また、病原体に触れた手で口元を触ったり目を擦ったりしてしまう事で感染してしまう事もあるためこまめな手洗いを心掛ける事も重要です。
しかし、ゴーグルやこまめな手洗いは実際には行う事が難しいです。
飛沫感染は通常2m以内の至近距離で感染するとされています、しかし、咳きは3m・くしゃみは5m飛ぶとされています。
十分な距離を取る事で感染リスクは軽減されますが、他者から5m以上離れて生活を行う事は困難です。
そのため、感染の疑いがあると思った場合は他者との距離を広くとったり、他者に感染を広めないためにマスクを着用した方がよいと思います。
まとめ
飛沫感染は感染者と交流がある人が感染しやすいです。
そのため、感染者の交流を調べる事で感染源の可能性が高い人を特定する事ができます。
しかし、感染者は指数関数的に増加するため感染者が少ない早期に感染源を特定し、適切で迅速な対応を行う事が重要です。
つまり、感染者が増加してしまい感染経路を追えない状態まで行くと病原体を根絶する事が困難です。
また、感染者が増加する事で感染症の進化が進み対策がより困難になります。
飛沫感染は空気感染と混同される事が多いですが空気感染は空気中に漂っている病原体を吸入する事で感染が広がります。
そのため対応策も大幅に異なるので感染経路の調査は重要です。
備考
感染症は「飛沫感染」のほかに「空気感染」「接触感染」「媒介物感染」「母子感染」などがあります。