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第二領域思考

投稿日:2020年10月19日 更新日:

第二領域思考とは

概要

第二領域思考は「緊急性が低く、重要度が高い事」を意識する考え方です。

高い社会的地位につき一般的に ”優れている” と評価されるような人物の多くはこのような思考法を元に優先順位をつけて効率的に行動する方法を身に着けています。

特に組織で成果をだす一流のリーダーのようなポジションの人に重要な能力で、作業を効率化するためにはタイムマネジメントを行い事前作業を効率よく消化して生産性を向上させる事ができると大きな成果へ繋がります。

また、近年は若者の間で「タイパ」と呼ばれるタイムパフォーマンスを意識した行動も考えられるようになっているため、第二領域思考を意識した言動についての考えは広く広まりつつあるようです。

様々な本や雑誌で現代経営学の父のピーター・ドラッガーの言葉が引用され「時間は最も希少な資源」「時間を管理できなければ何もマネジメントできない」といった趣旨のキャッチコピーを目にする機会は多いと思います。

これは経営に限った内容だけではなく日常生活を充実させて幸福度を上げるためにも時間の使い方は重要なテーマとなります。

優先順位と緊急性について

第二領域思考は優先順位を「重要性」と「緊急性」の二つの基準に分類した際の考え方で、この考え方の違いはパフォーマンスに大きな影響を与えます。

基本的に物事を重要性と緊急性を軸に分類すると4つに分類され、それぞれを第1~4の領域として区切って考えます。

  • 第一領域 緊急性が高く重要度も高い
    • 基本的にはやらなければいけない事が該当します。
      具体的には、病気の治療、事故の処理などが該当します。
  • 第二領域 緊急性が低く 重要度が高い
    • 基本的にはやった方が良いが、緊急性がない事が該当します。
      具体的には人間関係の構築や自己投資などの後回しになりやすい項目が該当します。
  • 第三領域 緊急性が高く 重要度が低い
    • 基本的には重要ではないためやらなくても問題がない事が該当します。
      具体的にはゲーム内のイベントや期間限定販売の商品の購入などの多くの人がついやってしまう事が該当します。
  • 第四領域 緊急性が低く 重要度も低い
    • 基本的には必要性がない事が該当します。
      具体的には暇つぶしのSNSやゲームがここに分類され、ここに使う時間を減らす事ができれば生産性が向上しやすいです。

基本的に優先順位が一番高いのは第一領域のためここに分類される事を一番最初に処理します。

そして、多くの人が次に優先するのは第三領域になってしまう傾向があります。
これは緊急性が高いためタイミングを逃すと後から取り戻す事が大変ですが重要度が低いため根本的には時間を割く必要がない事も多いです。

「緊急でも重要ではない事」を優先していると「重要な事」を処理できないため「緊急ではないが重要な事」が時間経過によって「緊急で重要な事」へと変わる事も多いですし、そのような状況になると対応が間に合わずに手遅れになってしまう事もあるため注意が必要です。

そのため、第一領域を最優先で処理するのは重要ですが第二領域をいかに処理する事かはとても重要な要素になります。

具体例

一般的な家計の支出を例にだして考えます。

  • 第一領域
     生活費(食費、光熱費etc)
  • 第二領域
     貯金、投資、健康管理・交際費etc
  • 第三領域
     新製品・限定品の購入etc
  • 第四領域
     娯楽etc

多くの人がやっているお金の優先順位として

  • 1番目に優先度が高いのは、生活費(第一領域)です。
    • 生活費は衣食住などに必要なお金なので最優先で支払わなくてはいけません。
  • 2番目に優先度が高いのは、新製品や限定品などの商品を購入(第三領域)してしまいます。
    • 今までの生活で商品がなくても困っていなかったため、本来ならば無くても問題はないため優先度は低いです。
  • 3番目に優先度が高いのは、娯楽(第四領域)です。
    • 個人的な欲求を満たすための出費なので、最も削りやすい場所です。
  • 4番目に優先度が高いのは、貯金(第二領域)です。
    • 最後に残ったお金を貯めようとしても残金はありません。

このようなお金の使い方をしていてはお金が溜まるはずがありません。

基本的に資産形成ができる人は第一領域の次に第二領域を優先しているため、この第二領域にどれだけお金を回せるのかでその後の人生に大きな差がでます。

まとめ

第二領域には健康管理などの自己投資も含まれているため意識して生活する事で病気になるリスクも軽減されています。

また、ビジネスにおいては「重要であるが緊急性が低い業務」を上手に処理して将来の収入を増やすための仕事は未来業務とも呼ばれる重要な仕事のため将来の生産性を向上させる先行投資に分類されると考える事もできます。
※中には上司や部下との交流(飲み会など)も先行投資の一環と考える人もいるかもしれません。

貯金や投資を行わない生活をしている人が、もし急な出費(事故・病気・怪我など)によってお金が不足するような事態になった場合「借金をして治療を行う」か「治療を諦める」という選択肢のどちらかを決める事になってしまいます。

しかし、第二領域を考えて行動できていた人は資金に余裕があるため第三の選択肢として「治療に専念する」という選択肢をチョイスする事ができます。

このように将来に向けて備える可処分所得の使い方の違いは人生にも大きく影響を与えます。

少数ではありますが、後先の事を考えていなかった影響でトラブルに見舞われ消費者金融(サラ金)などから借金をしてしまい抜け出せなくなってしまったり、更に状況が悪化して多重債務による高額な金利(利息/利子)の支払いに追われてしまう人もいます。

このような人は自己破産などの金融事故を起こして社会的な信用がなくなってしまう事もあり資本主義では大きなハンデを背負う事となってしまいます。

その反対に、第二領域へ投資続けた人は複利効果によって増加した不労所得を得て、お金に不自由しない生活をするようになります。

ただし、どちらの生活が幸せかについては本人の価値観によると思います。

十分な資産があっても不幸だと嘆く人はいますし、貧困生活を送っていても精神的に満たされている人もいます。

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