
パーキンソンの法則とは
概要
パーキンソンの法則は余裕があるとそれを使い切ってしまう心理です。
パーキンソンの法則は第1法則と第2法則に分類されていますが、どちらも与えられた分を使い切ってしまうという点は同じです。
収入が増えても生活に余裕が生まれない状況をイメージしてもらえばわかりやすいです。
本来は収入が増えれば生活にゆとりが生まれるはずなのに、収入に比例して生活水準をあげてしまうため収入がいくら増えても常に生活はカツカツな不思議な現象に陥ってしまいます。
第1の法則について
期限が決められているものは、その期限に近づくまで終わりません。
学校の宿題を思い浮かべてください。
提出期限まで1週間あるとして、本来なら1日で終わる内容だとしても提出期限が近くなるまで終わらない方が多いと思います。
仕事で残業が多い方はこの心理が働いている方もいると思います。
定時で帰るために何をしましたか?
残業ありきの考えに陥っているようでしたら一度見直してみてください。
生きられる時間は限られています。
また、近年は昔のように「残業時間が長ければ仕事を多くしている」という考えも見直されてきています。
与えられた業務を定時内に不足なく仕上げる事で評価が上がる会社も多くなった反面、残業しないと終わらない人の評価は下がるようになった会社も多いです。
第2の法則について
支出の金額は、収入と同額になるまで増加します。
小さい頃のお小遣いよりも大人に向かうにつれ、お小遣いは増えていった方が多いと思います。
しかし、多くなった分もしっかりと使っているはずです。
増加分を全て貯金に回せた人はとても優秀で、老後に困る可能性は低いと思います。
そして、収入の一部を投資に回して俗に言う成功者と呼ばれるようになった人も多いです。
※失敗して財産を失う人も多い茨の道です。
パーキンソンの法則に陥らないためには
パーキンソンの法則に陥らないようにするための対策は、要点を抑えて必要最低限の枠(ボーダーライン)を決めてそれを護る事です。
具体例
給料が20万円あるのでしたらその内訳を全て決めます。
- 10万円を生活費
- 5万円を積み立て
- 3万円を投資
- 2万円をお小遣い
そして、この枠は後から変えてはいけません。
この枠を護るためのルールとして
- もし守れなかった場合は、お小遣いを減らしてください。
- 浮いた予算があってもお小遣いに回してはいけません。
- 浮いた予算は積み立てするか、投資に回しましょう。
このように事前に計画を立てる事で目標(ゴール)が明確になるので評価(進捗度や達成項目の把握がしやすくなります。)がしやすくなります。
※基本的に大きな目標よりも小さな目標を複数設ける方が成功しやすい傾向があります。
最初からルールを完璧に守ろうとすると失敗するので、緩いルールを長く護って少しづつ引き締めていく方が成功率が良いと思います。
これはお金だけではなく時間も同じです。
ペース配分をしっかりと計画し、予定通りに進めてください。
※時間は取り戻せないので計画がとても重要になります。
まとめ
パーキンソンの法則は与えられたものは使い切ってしまうという心理です。
しかし、この心理は本当に重要なものが不明瞭になってしまっているから起きてしまいます。
そのため、これを避けるためには重要なものがしっかりと見えていなくてはいけません。
重要なものが見えていないからパーキンソンの法則にはまり、一度悪循環に陥ると優先度が低いものに紛れて本当に大切なものが隠れて更に見失ってしまいます。
パーキンソンの法則に陥ってしまったら一旦リセットして重要なことを見つめなおす事も大切です。
備考
政治学者のシリル・ノースコート・パーキンソンの著書「パーキンソンの法則:進歩の追求」で提唱されました。