パラドックスとは
概要
パラドックスは「直感的には正しい」と感じてしまうような内容でも「実際には正しくない」のがパラドックスになりますす。
基本的には「感覚的には正しいと感じますが、論理的に矛盾しているもの」であるため、特徴として「正しそうな前提」「妥当そうな論理」などの直感的な印象とは異なり、実際には論理的な矛盾が発生してしまうものを指しています。
広義の意味では「論理的には正しいが、感覚的に不自然さを感じるもの」も含まれるため、パラドックスと一概に表現してしまうと幅広い意味をもってしまいます。
つまり、パラドックスには「論理的な問題を解決する事ができるもの」と「論理的な矛盾を解決できないもの」があります。
前者は数学的なパラドックスに多く、後者は哲学的なパラドックスに多いです。
しかし、数学的なパラドックスは解明されるとパラドックスと呼ばれなくなってしまうものもあります。
※EPRパラドックスは研究によって解明されたためEPR相関と呼ばれるようになりました。
数学的パラドックスと論理的パラドックス
数学的なパラドックスの代表
アキレスと亀のパラドックスのように着眼点を変える事で解決したり、男女のパラドックス(子供のパラドックス)のように条件付き確率などによって感覚と異なるものです。
論理的パラドックスの代表
砂山のパラドックスのような定義を根本的から見直すものや、全能のパラドックス(全能の逆説)のような論理的な矛盾をかかえるものです。
主なパラドックス
- アキレスと亀のパラドックス
- イースタリンのパラドックス(イースタリンの逆説、幸福のパラドックス)
- 親殺しのパラドックス
- サンクトペテルブルクのパラドックス(サンクトペテルブルクの賭け/サンクトペテルブルクの問題)
- 囚人のパラドックス
- シンプソンのパラドックス(ユール=シンプソン効果)
- 砂山のパラドックス
- 全能のパラドックス(全能の逆説)
- 男女のパラドックス(子供のパラドックス)
- テセウスのパラドックス(テセウスの船)
- フェルミのパラドックス
- フレンドシップパラドックス
- ヘンペルのパラドクス(カラスのパラドックス/ヘンペルのカラス)
- ワニのパラドックス(人食いワニのジレンマ)
※パラドックスは「逆説」「背理」「逆理」などと言われる事もあります。
まとめ
パッラドックスに分類されるかについては「数学的な正確さ」だけではなく「感覚的に納得できるものであるのか」も影響を与えます。
そのため、数学的に正しくても多くの人の感覚と異なる場合はパラドックスとして扱われます。
つまり、一般的に正しいと思われていても、必ずしもそれが論理的に正しい事ではないことの証明として使われる事もあります。
また、パラドックスはコペルニクス的転回(コペ転/パラダイムシフト)のように、パラドックスについての理解を深める事によって今まで認識していた常識が覆るような影響を与える事もあります。
そのため、パラドックスについて学ぶことで自分自身を見つめ直す良い機会となることもあります。
様々な視点から物事を見つめる事により、知れば知るほど知らない事が増えていくような感覚に陥ります。
そのため、「無知の知」を体感するにはパラドックスは適しているのかもしれません。
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