条件付き確率とは
概要
条件付き確率は特定の条件下で発生する確立です。
特定の条件が付くことで条件がない状態と比べて確率が変動するものですが、「条件が変われば確率は変化する」のは自然に思う人も多いと思いますが、実際には不思議に感じる人が多い現象でもあります。
実際に「基本的な確率の計算」と「条件付き確率の計算」の違いを見分ける事でも悩んでしまう人も多いです。
そのため、普通の人はこの違いを正確に理解できていないためギャンブラーの錯誤(ギャンブラーの誤謬/モンテカルロの誤謬)のように、確率を錯覚してギャンブルで大きな損失を発生させてしまう可能性もあります。
しかし、感覚的に正しい確率を推測する事はとても難しいため、具体例を用いて解説していきます。
具体例
条件付き確率には有名な箱の問題があります。
問題の内容としては
- 外観からは当たりが判断できない3つの箱に当たりが1つ入っています。
- 被験者はその箱の中から1つの箱を選びます。
- 被験者が箱を選んだ後に、選ばなかった2つの箱からハズレを取り除き、その後に箱を選びなおすことができます。
この条件の時に「箱を選びなおした場合」と「最初の箱のままの場合」ではどちらが当たる確率が高いでしょうか?という問題です。
回答としては「選びなおしたほうが確立があがります」が実際に数学的な証明はよくわからない人も多いと思いますし、直感的には選びなおしても選びなおさなくても確率は変わらないと思う人も多いと思います。
そのため、解説を行います。
ここでは最初に選ばれた箱をA、選ばれなかった箱をBとします。
最初の状態で、Aは1/3、Bも1/3の状態です。
しかし、選ばれなかった箱は二つあるため、1/3+1/3=2/3の確率であたります。
そのため、ハズレが必ずなくなるBの箱を選択したほうが当たりの可能性は高いです。
これを直感的に理解できる人はとても優秀ですが多くの人はこれだけでは理解する事が難しいと思います。
そこで、個数を増やして考えるとわかりやすいです。
100個の箱から1つ選んで、その後に残りの99個からハズレの98個を取り除きます。
この場合は箱を交換したくなると思います。
まとめ
具体例の箱の問題は条件付き確率のほんの一例で、多くの種類の条件付確率があります。
そして、実際の確率と直感的な確率は異なる事が度々ありパラドックスとして有名なものもあるほどです。
代表的なものとして
このように、身近な例でも感覚的な確率と実際の確立には差があると考えられています。
しかし、複雑な条件付き確率は良く考えても理解できない事もありますが、条件付き確率によって感覚的な確率とは異なる事があるという事を知っておく事は大切です。