ネグレクトは義務の不履行や怠慢を意味している言葉です。
日本でネグレクトが示すのは子供や動物のように、自分で生きる事ができないものに対して庇護(ひご)を怠る事で、保護者としての義務を果たしていない状態です。
幼いうちにネグレクトを受けた場合は過度なストレスによって健全な成長を妨げられてしまい、加害者から離れても苦労する事が多いです。
しかし、軽度のネグレクトは表面化しにくいため、周囲が気づく事は少ないく、重症化してから周囲が気づくため、手遅れとなることも珍しくはありません。
ネグレクトの分類と具体例
ネグレクトはネグレクトが起きた背景によって「積極的ネグレク・消極的ネグレクト」に分類されます。
積極的ネグレクト
積極的ネグレクトは原因が加害者の身勝手によるもので、加害者には十分に育てるだけの経済的余裕や能力がありますが、庇護されるものに非がないにもかかわらず育成を放棄する事です。
消極的ネグレクト
消極的ネグレクトは加害者の経済力不足や病気などの能力不足、環境的な側面が背景にあり、起こってしまいます。
ネグレクトの具体例
- 十分な食事を与えない
- 体調が悪くなっても対応しない
- 不衛生な環境で育てる
- 身体への悪影響が明確な環境(過度な寒暖など)に放置する
- 倫理、論理的に十分な理由があっても意志を尊重しない
- 監禁や軟禁
まとめ
ネグレクトは自分の力で生活できない弱者に対して行われます。
特に児童に対しての虐待は政府の問題意識が高いため、法律でも児童の健全な成長が定められています。
児童福祉法
第一章 総則
第一条
全ての児童は、児童の権利に関する条約と精神にのっとり、適切に教育されること、その生活を保証されること、愛され、保護されること、その心身の健やかな成長及び発達並びにその自立が図られることその他の福祉を等しく補償される権利を有する。
幼少期の家庭環境はとても大切なため、政府も力をいれているようです。
児童虐待に対する緊急ダイヤル「189(イチハヤク)」も設置されています。
備考
ネグレクトはその対象によって呼び方が変わります。
- 育児放棄・育児怠慢・観護放棄
子供に対するネグレクト - セルフネグレクト
自身に対するネグレクト - 飼育放棄
ペットに対するネグレクト