感染経路とは
概要
感染経路は病原体が感染者を増やす経路です。
主な感染経路は「空気感染」「接触感染」「飛沫感染」「媒介感染」などがありんますが、それぞれの経路によって有効な対応策が異なるため感染経路の特定ができない場合は対応が難しいです。
※正しい感染経路を調べて正しい対応をしなければ、感染を広めてしまう危険もあります。
主な感染経路の特徴・対策
感染症はその種類によって対応が異なり、対応を誤ると被害を拡大させてしまう可能性があるので注意が必要です。
- 空気感染
特徴:空気中に存在する病原体を吸引する事で感染します。
対策:特定の空間で隔離を行い、空調も共有しないようにします。 - 接触感染
特徴:粘膜に病原体が接触する事で感染します。
対策:間接的、直接的に病原体が粘膜に触れないようにします。 - 飛沫感染
特徴:咳きやくしゃみなどに含まれる病原体が粘膜に触れる事で感染します。
対策:他者との距離を一定以上取る事で防げます。 - 媒介感染
特徴:病原体が食品、食器、生物などを経由して感染が広がります。
対策:殺菌と消毒を徹底する事で感染を防ぐ事ができます。
病原体によっては複数の感染経路を持つ病原体があるため判断が難しい場合もあるので注意が必要です。
具体例
感染源の特定も大切な要素ですが、感染の拡大を抑えるためには感染経路を遮断する事も重要です。
感染経路を完全に遮断する事ができれば感染はそこから広がる事はありません。
しかし、感染経路や感染源の特定が迅速かつ適切に行えない事で、院内感染のようなクラスター感染を引き起こしたり、アウトブレイクやパンデミック(汎発流行) のような状態へと発展する恐れがあります。
院内感染ではドアノブや手すりを消毒する事はマニュアルで記載されているようですが、そのマニュアルが古い場合、タブレット端末のような新しく使用するようになった機器については除外されている可能性があるため注意が必要です。
基本的にウイルスを体内に取り込まれなければ良いのですが、ウイルスの侵入経路は様々です。
手洗いをする事が推奨されているのは、手から直接進入するというよりも、ウィルスが付着した手で目や口に触れる事で体内に取り込まれてしまう事が多いためです。
しかし、空気感染になるとウイルスに一切触れる事が無くても感染が広がっていきます。
このような感染症には内気と外気の入替を十分に行う事が重要です。
ここで注意してもらいたいことがその換気方法です。
過去にあった事例で、病院内のエアコンが隣室と共有された循環経路だったため、病原菌が隣の部屋に拡散されてしまい院内感染が起きてしまった例があります。
※現在は対策が取られています。
このように、空気感染の場合は流れをしっかりと考えた循環が重要になります。
まとめ
感染経路が特定され、十分な対応を行ったとしても、実際に感染経路が遮断され、感染が無くなる事は困難です。
感染症の被害が拡大する事で病原体が進化し、薬に強くなったり(薬剤耐性菌)、感染力が強く変化する可能性があります。
感染が拡大する事を許してしまうと対応がより複雑化してしまい、パンデミック(汎発流行) のような大きな被害をもたらしてしまう事があります。
そのため、感染者が少数の期間に迅速で適切な対応を行う事が重要になります。
しかし、ここで問題となるのがスーパースプレッダーのような特異体質の方です。
スーパースプレッダーの中には自覚症状がでないまま周囲に感染を拡大させてしまう方などがいるため、このような感染源を早急に発見する事も重要となります。
感染症の拡大を防ぐには、感染源の特定、感染経路の特定、この二つが重要な要素となります。