サブリミナル効果は認識できない刺激によって行動を誘導する効果です。
サブリミナル効果で用いられる認識できない刺激は、サブリミナル刺激と言われ、意識や潜在意識よりも深い閾下知覚(いきかちかく)に刺激を与えます。
※閾下知覚は視覚、聴覚、触覚の三つの意識(潜在意識)を指します。
サブリミナル効果では閾下知覚を刺激し、行動を誘導する効果があります。
具体例
過去にはサブリミナル広告(サブリミナル刺激を用いた広告)がマーケティングに利用されました。
サブリミナル刺激を発生させる映像は通常の動画の中に閾下知覚を刺激する編集がされています。
通常の動画は連続性のある静止画を繰り返し表示し作成されていますが、サブリミナル広告はその連続性のある静止画の中に、動画とは関連性のない広告を認識できないように挟み込みます。
意識的には認識できない広告ですが脳内では認識され、同じ広告を何度も目にする事で、広告に関連付けられた商品の購買意欲が促進され、実際の購買行動を誘導します。
サブリミナル効果を用いた手法は認知外の刺激なため、サブリミナル刺激を受けていても認識できず、自覚がないまま行動を誘導されてしまいます。
これは一種の洗脳に近く大変危険なため、日本では19世紀後半からサブリミナル的表現が徐々に禁止されていきました。
まとめ
サブリミナル効果は認識できない刺激を受ける事で行動に影響を与えるものです。
実験では認知能力が疲労などで低下している状況ではサブルミナル効果の影響を受けやすいことがわかっています。
しかし、サブリミナル効果を用いて人の行動を変える事のできる範囲は限定しているとされています。
サブリミナル効果を謳った作品は映画やドラマ、アニメや特撮と幅広く作成されています。
備考
サブリミナル刺激が認知外の影響を与える事に対して、認知可能な刺激によって引き起こされる効果は、サプラリミナル知覚と分類されます。
サブリミナル効果はレスポンデント条件付け(パブロフ条件付け/古典的条件付け)の一種です。