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水平思考(ラテラルシンキング)

投稿日:2020年1月27日 更新日:

水平思考(ラテラルシンキング)とは

概要

水平思考(ラテラルシンキング)は既成概念や固定観念のような前提条件に支配されない自由な発想でアイデアを生み出す思考方法を示す言葉です。
※注意していないと”ラテラテ”とティータイムが連想され読み間違えそうですが”テ”は不正解で”ラテラル”の”ル”が正解です。

物事を多面的に捉えて様々な視点から発想を広げる事で新たな要素を取り入れたり既存の要素を取り除くなどの柔軟な思考ができるため常識にとらわれない発想が生まれやすいので新しい発見ができる可能性が高くなりますし多面的な分析ができるため問題解決能力も高くなります。

そのため、水平思考を試すようなクイズやゲームも多く作られ知育としての需要もあります。

娯楽として取り入れられている場合、多面的な視点から物事を考えるものなので基本的には特別な知識や経験がなくても解けるような問題に設定されていますし、逆に思い込みが邪魔をしてしまう事もあるため大人が解けなくても子供が簡単に解いてしまう事も珍しくはありません。

水平思考が必要なサンプル例題

水平思考クイズで良問だと思う問題をチョイスしました。

回答を見ないようにスクロールして見てください。
※問題から回答までは3行の改行があります。

  • Q1. 消しゴムの値段はいくらでしょう?
    鉛筆と消しゴムは合わせて200円で、鉛筆は消しゴムよりも100円高いです。


    • A1. 消しゴムの値段は50円です。
      鉛筆が150円で消しゴムが50円の時に価格差は100円になります。
      ※有名な「バットとボールの問題」の難易度を下げました。
  • Q2. 5台の機械で5個の部品を作ると5分かかります。
    100個の部品を作るのには最短で何分かかりますか?



    • A2. 5分
      機械を増やして並列処理をするだけなので作る時間は変わりません。
  • Q3. 船長の年齢は?
    この船には羊26頭と羊10頭が乗っています。


    • A3. わからない。
      この問題では答えを導くのに十分な情報がありません。
      「必ず答えがある」という前提は誤りである可能性もあるため注意が必要です。
      ※1979年にフランスの数学教育を専門とする研究者によって実際に出題されています。

いかがでしょうか?

簡単なようで間違いやすい問題のような傾向が強く、思い込みや常識に惑わされてしまいやすい問題を用意してみました。

水平思考の特徴

水平思考は従来の思考パターンから抜け出して規制の理論や概念にとらわれない創造性豊かなアイディアを引き出す事に長けています。

水平思考(ラテラルシンキング)に近い言葉に「批判的思考(クリティカルシンキング)」や「論理的思考(ロジカルシンキング)」などがありますが、それぞれの違いとしては

このようなイメージを持っていただければ大きく認識が異なる事はないと思います。

そのため、水平思考では比較的斬新な発想が生まれやすいと考えられています。

例えば

老後資金は2000万円必要といわれた場合の思考方法の違いとして

  • 水平思考(ラテラルシンキング)
     一つの意見として受け入れ「環境によって必要な額は異なる」と考えます。
     2000万円で暮らせる人も暮らせない人もいるはずという前提で考えを進めます。
  • 批判的思考(クリティカルシンキング)
     2000万円必要という前提条件を疑います。
     計算方法や算出の前提条件を確認します。
  • 論理的思考(ロジカルシンキング)
     2000万円ためるのに効率のいい方法を考えます。
     節約や投資などを論理的に分析します。

この違いは些細なようで積み重ねによって大きな違いが生まれてしまいます。

水平思考の発想法

水平思考には様々な発想方法があります。

代表的な例として

  • ランダム発想法
    物事を無作為に選んで関連付けて発想を広げる方法
  • 刺激的発想法
    理想の具現化・誇張、まは反対に劣化・排除、またはその組み合わせなどへと発送を広げる方法
  • 挑戦的発想法
    存在理由や根拠を考えて新しいアイデアを生み出す方法
  • 概念拡散発想法
    他分野で用いられている概念や仕様を広く応用できないかと検討すう方法

このように、多面的な視点から物事を分析するためには、その分析方法も多種多様になります。

まとめ

水平思考は芸術肌の天才と言われるタレンテッドが得意な傾向がある分野です。

物事を多面的にみる事ができるのは素晴らしい才能で”新しい発見”をするためには重要な要素です。

普段から思考に一定のパターンを癖として身に着けてしまっている人も多いですが、意識を変えるとカラーバス効果のように見える世界が変わり天と点がつながったように思う事も世の中には多いです。

昔は言われるがままに何もわからない状態でやっていた事でも「今思うととても役に立っている事」やその逆で昔は「やっておいた方が良い」と思ったけれど今思うとそれほど重要ではなかったりする事も多いと思います。
※特に勉強はやらないで後悔する人が多いです。

広い視野で冷静に物事を分析できる能力は機械化が進む社会では需要が拡大していく可能性が高いので鍛えるメリットは大きいと思います。

特にこれからの時代は多くの業種で人工知能(AI)が取り入れられて既存の仕事が減少していく事が予想されます。

これから新たに仕事に就く人は機械に変わられてなくなってしまう事がないよな頭を使った分野の仕事に就くことが重要になるかもしれません。

しかし、特定の仕事がなくなっても新しい分野が開拓されていくため人工知能が普及しても人の仕事の総量が減少して仕事自体がなくなるわけではないはずです。

例えば
固定電話が普及した当初は電話番号に応じた回線を物理的に接続する人がいましたが、現代は回線の接続がオートメーション化されてスマートフォン(スマホ)などが普及したため基地局の機械などのメンテナンスや一般消費者が携帯電話の契約などを手軽にできるようになったため窓口も多くなりましたし、関係者がたくさん増えて人件費も膨らんでいるはずです。

備考

水平思考(Lateral thinking)は心理学者のエドワード・デボノが1967年に提唱しました。

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