ユニバーサルベーシックインカム(Universal Basic Income)は最低生活費を保障する制度です。
ユニバースベーシックインカムは生活を保障するために必要な資金を国民に支給する制度です。
生活を保障する際に基準となるのが
- 個人に対して支給される。
- 仕事の成果や意欲は問わない。
- 他の収入源からの所得は考慮しない。
の三つの条件です。
日本では高齢者が受給する年金の老齢給付や、生活保護が近い制度となります。
失業保険や医療費控除、子育て支援金など様に特定の条件に該当する人を部分的に支援する社会保障は多くの国で実施されていますが、ユニバーサルベーシックインカムが実施されている国は多くはありません。
メリット
- 貧困対策
- 地方の活性化
- 社会保障制度の簡素化
- 行政コストの削減
- 余暇の充実
- ブラック企業の減少 etc
デメリット
- 福祉水準の低下
- 時給の低下
- 精神的な衰退 etc
ユニバーサルベーシックインカムは財源の問題や社会保障の低下など論理的な課題のほかに、精神衛生面などの課題があるため、試験的に運用されるにとどまっています。
具体例
財源の確保するためには現在の制度を見直す必要があります。
今現在の優遇措置を破棄する事も必要になります。
多くの方は病院の診察が自己負担3割となっていると思いますが、この自己負担分を引き上げたり、国が負担しない事を検討する必要があります。
また、税収を増やすために、相続税・環境税などの増税を行うなどします。
つまり、社会保障の低下、増税する事で、全員に同額の援助を行う社会構造の設計です。
これは、高所得者にも同じだけの援助が与えられます。
月15万円の援助を行う場合、全員に15万円が支払われます。
そのため、収入が0の人にも、収入が100万円の人にも同じ15万円が配られます。
まとめ
ユニバーサルベーシックインカムは生きる事を保証するために提案された制度ですが、その反面、自分で管理を行えなければその効果は発揮されません。
体調管理を怠ると病院へ行くことになりますが、その病院代が現在の3割負担から10割負担になる場合は、3倍以上の費用が請求されます。
政府から資金をもらう事が少ない健常者にとってユニバーサルベーシックインカムはメッリトが多いです。
しかし、日常的に政府に支援してもらっているような方は社会の構造が変わる事で、今まで制度に救われていた人への対応が変化します。
現在の制度の保証額よりも新制度の保証額が少ない場合は減った金額をどこからか補わなくてはいけません。
その反面、ユニバーサルベーシックインカムを実施した場所では、今まで生きるために必死で、子供との時間を取れなかったような世帯で、子供との時間を作れるようになるなど、家族との時間を作れるようになっとという声も多く上がっています。
このようにユニバーサルベーシックインカムを実施する事で数字として表れない幸福を得る人もいます。
言い方を変えれば制度に守られている人の変わりに犠牲になる人がいるという事です。
現在の制度を支えるために頑張っている人がいます。
この事実は忘れてはいけない重要な事です。
備考
ベーシックインカムは基本所得保障、最低生活保障、国民配当、UBI、BIなどとも呼ばれています。
ベーシックインカムは一定額を国民全員に支給する制度と、特定の条件を満たす一部の人に使われる社会保障をベーシックインカムと呼びます。
これを区別するために、全ての国民に一定額を支給するベーシックインカムをイニバーサルベーシックインカム(UBI)と区別しています。