論理的思考法(ロジカルシンキング)とは
概要
論理的思考法は主観的な感情を除いた客観的な思考方法です。
視点が自分のみではなく他者からの視点を用いて総合的な判断ができるため、物事の要点を抑えて順序よく矛盾が無いように判断する事ができます。
論理的思考では要点を抑えた思考になるため、無駄な情報と必要な情報の判断も明確でなにをするのにも効率が良い傾向があります。
そのため、論理的思考能力が高い人は他者への情報伝達能力や問題解決能力・応用力も高い傾向があります。
基本的にはIQ(アイキュー)が高いと物事をロジカルに考えられる能力が高いです。
しかし、最新の理論は常に更新されていくため最適解は時代によって異なる可能性があります。
具体例
論理的な思考ができないと事実から乖離した推測をしてしまう可能性があります。
例えば、「パンが無ければお菓子を食べればいいじゃない」で知られるマリーアントワネットですが、実際にはマリー・アントワネットはこの発言をしていないようです。
また、この言葉の解釈自体も間違って広まっており、パンの原材料が高騰してしまったた事でパンの代わりとしてお菓子を食べる選択も必要だという内容だったと考えられています。
つまり、当時はパンの価格が高騰していたのでお菓子を食べてお腹を満たすのは最適解だった可能性があります。
しかし、現在はパンの価格も落ち着いていますので「パンが無ければお菓子を食べればいい」と言うのはわがままに聞こえてしまいます。
このような事は情報を精査して「なぜそなったのか」という事を考えなければ誤解がうまれてしまう内容です。
そのため、情報を正しく整理する事はとても重要な能力です。
論理的思考の必要性
近年は深刻な教育の格差が世間で問題となっています。
特に、教育の格差は貧困につながるため社会にとって見過ごせない大きな問題です。
日本は世界でも恵まれた国で先進国として位置づけられていますが、国内でも生まれた環境でその後の生活に大きな影響がでています。
この問題の焦点となっているのは「親の貧困が子供に継承される」点で、貧困の連鎖を断ち切る事はとても難しいです。
富裕層は金銭的に恵まれているため、親リッチの子供は恵まれた教育環境(塾や習い事など)で様々な教育を受ける事ができますし、家庭環境も恵まれている傾向がとても強いです。
しかし、貧困層は金銭的な余裕がないため教育環境に恵まれている子供は少ないですし、機能不全家族(家庭崩壊を起こしているような家族です)のような家庭も比較的多い傾向がります。
このような貧富の差は子供の成長に大きな影響を与えます。
特に、生きるためにはお金はどうしても必要ですが、感情論だけでお金を稼ぐことは難しく、数学的なセンスは金銭的なセンスに直結するという意見もあるほどです。
そして、数学的なセンスは論理的な思考能力による影響が強いため、金銭的に困らない生活を送るために論理的思考能力はとても重要です。
まとめ
論理的思考は論理的に物事を捉えてプロセスを順序良く整理して道筋を立てていくのが特徴です。
そのため、論理的思考能力が高い人は問題の解決に役立つ原因の特定・解決策の立案・仕組みづくりなどが得意な傾向があります。
しかし、正しい理論を展開するためにはその材料(正しい知識)が必要になります。
現在は目覚ましい技術発展の影響で新しい情報が次々と増加しているため情報の劣化も激しいです。
そのため、誤った情報も多く存在していますし、中には騙す目的で情報を操作(デマなどには悪質なものが多いです)する人もいます。
つまり、正しい情報を得るためには論理的にその情報が正しいのかの判断(情報源や情報に矛盾がないかなど)も大切になります。
また、論理的思考はビジネスシーンでも重要な能力で、他者に対して明確で具体的な内容で説明できるため説得力があり、他者が納得できるような話し方になります。
備考
論理的思考(ロジカルシンキング)に近い意味の言葉に批判的思考(クリティカルシンキング)があります。
批判的思考(クリティカルシンキング)は論理だけではなく多面的な視点で物事を判断する思考です。