アンダードック効果は立場や状況が劣勢な状況の人を応援したくなる心理現象です。
アンダードック効果は弱い立場や劣勢な状況では同情や共感が集まるため、その状況を打開しようと頑張っている人を応援したくなる心理が働くものです。
特に日本人はアンダードック効果の影響を受けやすいようで、スポーツなどで負けているチームを応援する事も多いです。
しかし、アンダードッグ効果を得るには真面目に努力していたり、実力があるという前提が必要です。
具体例
Aさんは仕事を効率良く行っていて大きなトラブルもなく仕事をこなす事ができ仕事に余裕があります。
Bさんは人一倍努力しているのですが、トラブルを時々おこしてしまいます。
AさんとBさんがいたらBさんを応援したくなる人は多いと思います。
これが顕著に表れているのは残業です。
Aさんは仕事を定時内にトラブルもなく10個終える事ができます。
Bさんは仕事でトラブルを起こしながら5個しか終える事ができずに残業して10個終わらせます。
日本では能力の高いAさんよりも、遅くまで残業しているBさんの方が評価が高い事も多いです。
しかし、本来はAさんは能力を磨いてそれだけの仕事を要領良くこなせるようになったため、Bさんよりもはるかに努力しています。
まとめ
日本では周囲と足並みを揃えることが多いです。
しかし、周囲から遅れてしまい、努力しても結果が出ない人もいます。
このような人に対して日本では結果よりも努力が評価されたりすることも多いです。
これは誠実に一所懸命な人を応援したいという日本の風習でアンダードック効果の影響が強くでています。
その反面、要点を捉えて効率良く作業ができる人は努力していてもそれが周囲に理解されなかったり、応援してもらえない事は多いです。
また、ギフテッドやタレンテッドのように先天的に高い能力を持つ人が同じ努力をしている場合は大きな成果が出てしまうため、周囲から煙たがられてしまう事すらあります。
最悪の場合は周囲との実力差が付きすぎてしまい浮きこぼれてしまう事もあります。
備考
アンダードッグ効果は川に落ちた犬が助けられる逸話が由来とされています。
アンダードック効果はアナウンスメント効果の一種でバンドワゴン効果の対義語とされています。
アンダードック効果は負け犬効果とも呼ばれていましたが、誤認されやすいため判管贔屓(はんかんびいき)効果と訳されるようになりました。