教師期待効果は心理行動の一つで、教育者が学習者に対して期待をする事で、成績の向上に影響を与える効果です。
教師に期待されることでその期待に応じた働きを見せる心理行動です。
教師期待効果、ピブマリオン効果、ローゼンタール効果など、多くの呼び方がるものの、効果の影響には賛否両論あり、複数の心理効果が左右する可能性もあるため、必ずしもこの効果の通りとなるわけではありません。
具体例
期待されている生徒Aさんと、期待されていない生徒Bさんの例です。
教師はAさんと、Bさんに対して接し方は異なります。
これは客観的にだけではなく、主観的にも感じる事ができます。
AさんもBさんも同じ60点を取った場合、Aさんに対して教師は心配し声をかけるかもしれませんし、保護者の方へ連絡するかもしれません。
しかし、Bさんに対して心配する事はないでしょう。
そして、この扱いの差は本人たちも自覚し、異なる精神状態を生みます。
Aさんは同じ点数を取ると周囲から不審がられるため、いい点を取るために勉強をしなくてはいけないと思うはずです。
Bさんは周囲が納得しているので現状維持でいいと思うはずです。
この気持ちの違いが成績に影響を与えます。
まとめ
教師は優秀な生徒に対してやる気を出します。
そして、そのやる気は生徒にも伝わります。
この実験では優秀な生徒とされていますが、大切なのは教師が指導したくなる生徒である事です。
そのため、効率よく指導してもらうには、指導者のやる気を促すことが大切です。
つまり、指導される際の姿勢を良くすることで指導者のやる気を助長させます。
反対に、指導に対しての姿勢が不真面目な方は放任されてしまいます。
ドラマや漫画で多くある不良生徒の成績が伸びていくのは、その伸びしろに期待しているためです。
伸びしろが多い方が指導者もやりがいを感じます。
しかし、生徒へ指導を続けても改善の見込みがないと認識してしまうと、ピグマリオン効果の影響はなくなってしまいます。
備考
アメリカ合衆国の教育心理学者ロバート・ローゼンタールが実験を行いました。
ピグマリオン効果はギリシャ神話から引用され名づけられました。
実際の実験内容
担当の教師に、ランダムに選んだ生徒の一覧という事を伏せ、これから成績の伸びる生徒のリストと教える事で、実際にその選ばれた生徒の成績は向上しました。
ピグマリオン効果の反対で、教育者が学習者に対して期待をしない事で生成の成績低下に影響を与える効果がゴーレム効果です。
しかし、この二点の因果関係はないとされています。