返報性(へんぽうせい)の原理は頂いたものは返したいと思う心理です。
返報性の法則は人が本能的に持っている心理ですし、日本人は「恩を受けたら返しなさい」と教育された方が多いと思います。
そのため、好意を受けたらそれ以上で返ってくることも珍しくありません。
このため、富豪といわれる方にはギバーが多い傾向があります。
しかし、好意を与えすぎると、相手の返さなくてはいけないという気持ちが重荷になってしまう事があるので要注意です。
また、ギバーを搾取するテイカーという存在もいるので、一概に与えればいいというわけではありません。
返報性の原理の具体例
あなたの事を好きな人がいるとします。
その人はあなたの事を気にして、いろいろしてくれます。
そんな方をあなたは無下にできますか?
例えば誕生日に頂きものをしたとします。
その方の誕生日にはお礼をしようと考えると思います。
これが返報性の原理です。
また、気になる異性がいたとして、その人にどのように好意を伝えるかを確認します。
もし徐々に距離を詰めていくと回答した場合は、その人は徐々に親密になる事を望んでいる可能性が高いです。
反対にすぐに告白してしまう人だった場合は、好意をストレートに伝えて欲しい可能性が高いです。
返報性の原理の注意点
この返報性の原理は好意だけでなく、悪意も該当します。
悪意を振りまいている方は、向けた悪意以上の悪意を向けられる事も珍しくありません。
悪質な場合「恩を売ったのだから返すのが当然」と相手に強要する方がいます。
これは犯罪です。
返報性の原理は強要されるものではありません。
しかし、テイカーは相手を搾取するためにこういう事をする傾向が強いです。
そして、テイカーには返報性の原理は該当しません。
本質的に好意を受けても返すという発想はない人たちだからです。
テイカーは成金に多いです。
これは搾取するという選択は短期的な利益を得やすいめです。
しかし、人から奪い取るような行為は長く続かず、振りまいた悪意によって、自らも悪意を向けられる事になる傾向が強いです。
返報性の原理の問題点
前述した通り、日本人は「恩を受けたら返しなさい」と教育された方が多いですが、「目には目を、歯には歯を」とも教育された方も多いと思います。
この影響かはわかりませんが、日本人にはマッチャーが多い(約半数)です。
そのため、基本的には何かをすると自分に返ってきます。
他人は自分を映す鏡といわれるのはここからきているのかもしれません。
しかし、受けた恩を返すだけではゼロ和なため、総和が増える事はありません。
これをプラスに変えるには、周囲とwin-winになるような関係になる事が重要です。
自分を犠牲にして与えていては解決しません。
また、自己犠牲による与え方は返報性の原理の相手になにか返さなくてはという心理効果が働き罪悪感を与えます。
貰ってばかりで返せない方は、その罪悪感が重荷になります。
そして、あなたと会うのを避ける事になるかもしれません。
つまり、バランスが大切です。
まとめ
返報性の原理は与える相手が自身に対して嫌悪感がない状態で起こりやすい心理です。
基本的にはマッチャーとギバーはこの返報性の原理の対象となり、自身が行ったことに対しお礼をしてくれます。
そして、お互いにこれをきっかけに徐々に仲良くなり好感度が上がっていきます。
しかし、相手が嫌悪感を抱いている場合は接触自体が嫌悪を増大させてしまう(ブーメラン効果)原因となるため、相手との関係を見極める事が重要です。
つまり、返報性の原理をが有効なのは、一般的にマッチャーと嫌悪感を抱いている人以外です。
もし、周囲から好意を受けている方がいたら、その方は周囲に嫌悪感を抱かせることなく自然と好意を向けている傾向が強いです。