一貫性の法則は、自分の行動や発言、態度など、最初から最後まで矛盾がない状態でありたいという心理傾向です。
「一度始めれたら最後までやりたい」「途中で投げ出すのは良くない」などの心理です。
誠実性や虚栄感、責任感が強い方や、理性的な方はこの法則に沿いやすいです。
特に集団の中や、注目されている状況ではより顕著におこります。
一貫性の法則が生まれる2つの理由
1. 他者からの評価
社会生活を送るうえでは誠実性、論理性が大切です。
誠実で論理的な方は他者からの信頼も厚く、良い評価を受けます。
そのため、一貫性がなく支離滅裂な言動が目立つ方は他者からの評価が下がってしまう可能性が高いです。
オオカミ少年で知られるように、評価が下がりきってしまった方の発言はそれが他者を守るためであったとしても、耳を傾けてくれる方はいなくなってしまいます。
2 . 行動のパターン化
行動をパターン化する事によって選択回数を減少させる事ができます。
選択回数を減少させる必要性について、疑問に思う方もいると思いますが、脳は1日に処理できる上限があるため、選択回数にも上限があるとされています。
この上限を超えた選択を迫られると、間違った選択や、欲望のままに選択をしてしまいます。
しかし、小さい選択も含めると1日当たり数万回の選択を行うとも言われているため、少しでも選択の回数を減らして、脳への負担を抑える事によって、より良い選択を行えます。
具体例
仕事を始めるまではやりたくないと思っていても、初めると気づいたら数時間経過している事などありませんか?
これは一貫性の法則によるもので、仕事を始めAが終わったらBも処理する、Bも終わったらCも処理するとパターン化されている事が多いからです。
自然な流れで、次々と仕事が処理されていくため不自然さがありません。
不自然さが少ない状態は脳が意思決定を行いやすいです。
このため、流れが終わるまでが一連の動作となります。
応用
一貫性の法則はビジネスで応用されています。
有名なのは、段階的要請法(フット・イン・ザ・ドア・テクニック)や特典除去方法(ローボール・テクニック)です。
どちらも小さな要求を先に通し、その後徐々に要求を大きくしていき、最終的に目標の要求を通す手法です。