コントロール幻想は自分の力では変える事ができないものでも、コントロールできると考えてしまう心理です。
自分の力が及ばない事象でも自分の与えた影響によって結果が変わったという認識を持ちます。
そのため、主観的に物事を捉えてしまう傾向が強いため、客観的に物事を判断する事が困難になってしまいます。
その結果、リスクを取りすぎてしまう事が多くなります。
人は自分でコントロールしたものに対して満足感が高くなります。
そのため自分の影響がない状態よりも、自分の言動によってコントロールできたと思い込む事で精神的に安定しやすいため、このような心理に陥りやすいです。
具体例
コントロール幻想バイアスの基本は「〇〇をした結果〇〇となった」という考えですが、個人の影響力ではコントロールできない事もあります。
労働してお給料をもらう場合は自分でコントロールでき、途中でやめてしまうとお給料をもらう事はできません。
しかし、コントロール幻想バイアスを受けるとギャンブルで「今日は勝てそうな気がする」などの自分の感覚で判断する事があると思います。
今日ギャンブルをするという行動に対してはコントロールできますが、その行動の結果勝てるかは別問題です。
基本的にギャンブルで勝てるかどうかは運による要素が大きく、それはコントロールできません。
しかし、コイントスで表が続くと次のコイントスでは裏が出やすいと誤認してしまうギャンブラーの錯覚のように、勝率を誤認する人も多いです。
反対に、ギャンブルをやると必ず負けてしまうと思い込んでいる人もコントロール幻想バイアスの影響を受けています。
ギャンブルは基本的にマイナスサム・ゲームなのでトータルでは負けてしまいますが、毎回負ける事は基本的になく、試行回数を増やすほどに負け続ける事は困難になります。
まとめ
コントロール幻想バイアスは主観で判断するようになってしまうため、視野が狭くなり、偏った思考になっている状態です。
例えば、雨ごいによって気象変動を起こそうとする行為は現在はほとんど行われていません。
すこれは現在の科学では現実的な方法だとは考えられていないためです。
つまり、祈りによって気象をコントロールする事はできないと考えられているためです。
しかし、全ての事象に関して制御ができないわけではありません。
自分の能力によって変えられない事に時間を割くよりも、自分の能力で変えられる事を一所懸命やった方が将来性的に価値が高いです。
自分の力で制御できるものに時間を割くのか、それとも制御できないものに時間を割くのかが将来的に大きな差となります。