コペルニクス的転回は価値観や考え方が全く異なったものになる事です。
コペルニクス的転回はコペ転と略され、パラダイムシフトと同じ意味で用いられ、根本が覆る事、考え方や発想が全く異なった事の例えで用いられるようになりました。
概略
昔は天動説が信じられ地球を中心に太陽が動いていると考えられていました。
しかし、コペルニクスは動いているのは地球の方であるとし、地動説を提唱し普及させました。
この話をカントが真逆の発想の例として用いた事が由来となります。
※天動説、地動説、カントの定説は複雑なため、要点だけをまとめています。
具体例
株を100万円で購入し、年利5%だとします。
毎年5万円入るので20年で100万円になります。
しかし、配当が2.5万円となると、40年かかってしまいます。
さらに、40年しないで倒産してしまう場合は回収できずに終わります。
100万円が20年で200万円になると思っていたのに。
実際には100万円以下の資産になってしまう。
最初の定義はリスクを考慮してない盲目的な思案です。
本質的にはリスクとリターンを考慮し、それが本当に良い選択なのかを考える必要があります。
まとめ
根本的な観点から見直す事は大切です。
しかし、本質を見極める事は難しく、すぐにはできるようにはなりません。
そのためには好きな事を本気で取り組むのが一番効果的だと思います。
好きな事を本気でできない人が、嫌いな事を本気するのは難しいからです。
本気で取り組んでいると批判的思考や論理的思考などが必要になっていきます。
本質を見極められるようするのに必要な要素が自然に身についていきます。
備考
天動説はアリストテレスが提唱し、長く信じられていました。
地動説はポーランドの天文学者、コペルニクスが広めたことで有名です。
コペルニクスが提唱する以前から提唱される事がありましたが、それが普及することはなく、コペルニクスが周知させたため、地動説ではコペルニクスが代表的な存在となっています。
哲学者のイマヌエル・カントはコペルニクスの地動説は、それまで信じられていた天動説を信じる人にとって、物事が根本的から覆される事だと言及しました。
人は自分の中で決められた常識が覆る事に対して、偏った目で物事を認識してしまう傾向があります。
コペルニクス的転回の地動説はコペルニクス以前にも地動説を主張する人がいましたが、それが周知される事はありませんでした。
このような偏った視点で物事を見るのではなく、多面的に分析を行う事は大切です。