ギフテッドは神様から学術的才能を授かった(ギフトされた)人を指します。
ギフテッドは先天的な資質や遺伝によって平均より高い記憶力・学習能力・論理的思考能力( IQ130超) を持つ人で、人口の2%程度といわれています。
ギフテッドの中でもさらに特出した才能を持つ人はハイリーギフテッドと呼ばれる事があります。
ギフテッドは先天的に学術的才能を持っているため、後天的に学習能力を鍛えるのとは異なり、生まれた時点でギフテッドかどうかが分かれます。
つまり、先天的な素質で判断するギフテッドは、日本の天才という分類とは異なる意味合いがあります。
日本の天才は、後天的な努力を含み、ギフテッドやタレンテッドなども含めた広義の意味をもっています。
つまり、ギフテッドを含む才能の総称を天才と呼んでいます。
才能を見極める事の難しさ
人は他者と感覚を完全に共有する事はできないため、人の才能を見極める事はとても難しいです。
幼少期に天才と周囲が思っていた人でも、成人する頃には普通の人と変わらなくなったしまったと思われてしまう人も多いです。
このようなケースの多くは、早熟タイプで成長が早かったため、周囲よりも能力が高かった可能性(4月生まれと3月生まれでは約1歳の年齢差があり、この差は小さいときほど大きな差となります。更に体の成長速度は人によって個人差があるため、早熟タイプの子供を例えるならば、幼稚園生の中に小学生が混ざっているような状況であった場合があります。)や、その才能を伸ばす事ができない環境(本来であれば論理的な思考が得意であるにも関わらず、親がその才能に気づけずに異なる分野の能力を磨こうとしてしまった場合など)だった可能性が高いです。
また、ギフテッドは能力が高すぎる事が原因で周囲との差に悩まされ、生きにくさを感じる傾向が強いです。
特に幼少期は経験が乏しいため、能力による影響が大きくでやすいです。
ギフテッドも周囲の同年代の子供も精神的に未熟な事が多いですし、周囲の大人もギフテッドに関する知識がない状況である可能性も高いです。
ギフテッドは大人になるにつれて本人の知識が増えていき、いずれ自身が特別に能力が高いと気づきますが、幼少期はその差を意識できるだけの知識に乏しいため、本人も周囲も気づかずに生きにくさを抱えやすい傾向か強いです。
しかし、小学生になると学校の授業が始まるため学業で周囲との差が数値化されるため、差が顕著に表れるようになります。
そして、ギフテッドの中には周囲との差がありすぎて孤立し、浮きこぼれとなってしまう生徒もいます。
ギフテッドの特徴
- 一人で過ごす事が多い
- 語彙能力、思考速度など同年代では理解できず周囲との差に悩まされることが多いです。
- 学校では能力が高すぎる事が原因で浮いてしまうため、浮きこぼれとなり不登校になってしまう事もあります。
- 能力の差が大きすぎて周りがついてこれず、その結果一人で過ごす時間が多くなる傾向が強いです。
- 一つの事を集中する傾向が強く、邪魔されるのを嫌うため、周囲と足並みをそろえるのが苦手なタイプが多いです。
- 独特な感性
- 好奇心・探求心・こだわりなどが強く独特の学び方をする傾向が強いです。
- 自分の興味のある事に対してのみ能力を発揮するため、学校の学習などに興味を向けられない場合、周囲からはできない子扱いされてしまう事もあります。
- 独学の方が効率がいいため、学校のように足並みをそろえて学習する事を嫌います。
- 繊細な感覚
- 食べ物の好き嫌いが多いです。
- 他者の感情への過剰反応を示す事が多いです。
- ストレスを感じやすいです。
- 正義感が強い
- いじめや理不尽な圧力を嫌がり、環境や社会問題に対しても関心を寄せ、幼少期から大人へ意見する事もあります。
- いじめや理不尽な圧力を嫌がり、環境や社会問題に対しても関心を寄せ、幼少期から大人へ意見する事もあります。
- 容姿端麗が多い
- 男性でも女性でも顔立ちや見た目が中性的になる傾向が多く、肌が綺麗な方が多いですが、必ずしもそうではありません。
- 男性でも女性でも顔立ちや見た目が中性的になる傾向が多く、肌が綺麗な方が多いですが、必ずしもそうではありません。
タレンテッドとの違い
ギフテッドは分析するのが得意です。
論理的に分析し解明する能力が高いです。
そのため理数分野で功績を出された方も多く、社会で活かされるような理論の解明が進んでいます。
タレンテッドは創造すのが得意です。
感じたものを表現する能力が高いです。
ギフテッドは在るものを分析する才能です。
タレンテッドは無いものを生み出す才能です。
どちらの才能も非常に魅力的ですが、方向性が異なっています。
最後に
ギフテッドは生まれつき高い学習能力を持った方で生涯にわたってその才能を発揮します。
そのため成長するにつれて飛躍的に能力を伸ばしていきます。
しかし、その高すぎる能力は周囲から理解されない事もあります。
特にギフテッドの子供は才能が周囲から押しつぶされないような環境を与える事がとても重要です。
頭が良くても経験値の少なさや精神面の未熟さは才能だけでは補いきれません。
そのため周囲の大人がその点をサポートしてあげなくてはいけません。
しかし、ギフテッドの子供を見分ける事は難しく、特に日本は先進国の中でもギフテッドに対する認知が遅れているため教育や対応が悪いです。
海外では周囲よりも学力が高い生徒は飛び級させるなどして、同学年の生徒よりも先の教育を受ける事もあります。
日本では留年はあっても飛び級は基本的にありません。
このような問題はギフテッドに限った問題ではなく、タレンテッドやHSP(エイチエスピー/ハイリー・センシティブ・パーソン)などの周囲よりも能力が高い人が抱える問題です。
そのため、才能がある人が浮きこぼれ(吹きこぼれ)ないように理解者が増えるような社会になって欲しいです。
海外ではギフテッドの女の子を取り上げた映画も公開されています。
興味のある方は観てみてください。
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