SDGs(エスディージーズ)とは
概要
SDGs(Sustainable Development Doals)は「世界中の人々が暮らしやすい社会を目指すための持続可能な開発目標」の国際的な取り組みを定めたものです。
国際的な目標は大きく分けて17項目あり、日本では外務省がサンリオでお馴染みのキティーちゃんなどを起用し広報活動を行っています。
このような有名なキャラクターに頼るのみではなく、国際連合広報センターではすごろくや質問シートなどの付録も配布し広報活動をおこなっています。
持続可能な17の国際的な開発目標
SDGsの持続可能な国際的な取り組みとしては「17の大項目」「169の中項目」「232の小項目」として具体的な内容まで盛り込まれています。
SDGsの目標は多岐に渡りますが、大項目がこちらになります。
- 貧困をなくそう
- あらゆる場所・形態の貧困を終わらせる
- あらゆる場所・形態の貧困を終わらせる
- 飢餓をゼロに
- 飢餓を終わらせて食料安全保障・栄養改善を実現して持続可能な農業を促進する
- 飢餓を終わらせて食料安全保障・栄養改善を実現して持続可能な農業を促進する
- すべての人に健康と福祉を
- あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する
- あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する
- 質の高い教育をみんなに
- すべての人々へ包摂的かつ公正な質の高い教育を提供して生涯学習の機会を促進する
- すべての人々へ包摂的かつ公正な質の高い教育を提供して生涯学習の機会を促進する
- ジャンダー(男女)平等を実現しよう
- ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う
- ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う
- 安全な水とトイレを世界中に
- すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する
- すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する
- クリーンエネルギーをみんなに
- すべての人々が安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する
- すべての人々が安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する
- 働きがいも経済成長も
- 包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用を促進する
- 包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用を促進する
- 産業と技術革新の基盤をつくろう
- 強靱なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及び技術革新の推進を図る
- 強靱なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及び技術革新の推進を図る
- 人や国の不平等をなくそう
- 各国内及び各国間の不平等を是正する
- 各国内及び各国間の不平等を是正する
- 住み続けられる街づくりを
- 包摂的で安全かつ強靱で持続可能な都市及び人間居住を実現する
- 包摂的で安全かつ強靱で持続可能な都市及び人間居住を実現する
- つくる・つかう責任
- 持続可能な生産消費形態を確保する
- 持続可能な生産消費形態を確保する
- 気候変動に具体的な対策を
- 気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる
- 気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる
- 海の豊かさを守ろう
- 持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する
- 持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する
- 陸の豊かさを守ろう
- 陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する
- 陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する
- 平和と公正をすべての人に
- 持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する
- 持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する
- パートナーシップで目標を達成しよう
- 持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する
上記では代表的な17の大項目を記載しましたが、詳細項目はウィキペディアにも記載されています。
気にになる人はこちらをクリック→ ウィキペディア(持続的な開発目標)
SDGsの定義
持続可能な開発目標(SDGs)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載されました。
国連に加盟している193の国・地域が2030年の期限までに「より良い世界を目指すために持続可能な国際的な目標」の達成を目指しています。
合計17のゴール(大項目)と169のターゲット(中項目)と詳細な232の小項目から構成され,地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。
SDGsは発展途上国のみならず,先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものである事から日本としても積極的に取り組んでいます。
過去にも様々な創意工夫をしながら着々とより良い世界にする取り組みが行われてきました。
- 1972年
- 世界初の環境に関する国連人間環境会議がスウェーデンのストックホルムで開催されました。
- 世界114の国と地域が参加し環境問題に国際的に取り組むことの必要性を謳った「人間環境宣言」を採択しました。
- スルーガンは「かけがえのない地球(Only One Earth)」
- 1980年
- 「世界自然資源保全戦略(World Conservation Strategy)」が発表されました。
- 「世界自然資源保全戦略(World Conservation Strategy)」が発表されました。
- 1984年
- 「環境と開発に関する世界委員会(WCED)」が配置されました。
- 「環境と開発に関する世界委員会(WCED)」が配置されました。
- 1987年
- 報告書「我ら共有の未来(Our Common Future)」を発表されました。
※「ブルントラント・レポート」とも呼ばれています。
- 報告書「我ら共有の未来(Our Common Future)」を発表されました。
- 1992年
- 「地球サミット(リオサミット)」が開催されました。
- 「地球サミット(リオサミット)」が開催されました。
- 2000年
- 開発分野における国際社会共通の目標としてミレニアム開発目標(Millennium Development Goals: MDGs)が掲げられました。
このように、世界を良くしようという取り組みが活発に行われており、2015年のSDGs採択以降は日本の企業が積極的に経営に導入するなどの取り組みが行われ、政府も実施に向けて国内の基盤整備を推進してきました。
日本は先進国の中でも比較的安全で公衆衛生も整っている恵まれた環境のように思う人も多いと思いますが、残念ながらの日本の若者が死んでしまう原因の第一位は自殺で「先進国で最も多い」と言われています。
そのため、「みんなが生きやすい社会」を実現するためには国内だけでもまだまだやる事が多く残されているようです。
まとめ
SDGs(エスディージーズ)はMDGsでの反省点を改善して17の大項目にまとめました。
この際に下記の5項目に重点を置いての作成となっています。
SDGsの持続可能性は、会社の業績悪化や代替わりにより、継続が困難になる可能性が高いため、組織の根幹に世界を良くするという精神が必要とされています。
特に影響力の大きい人にはノブレス・オブリージュ(力には責任がともなう)という考えも広く持たれるようになってきました。
そのため、企業には世界が抱える問題に対する解決策としてボランティアや寄付にとどまらないソーシャルグッドが求められています。
日本の外務省ではSDGsを推進している会社の表彰を行っています。
また、SDGsでは17という大項目がありますが、これらは相互に作用しているため、いずれかの項目の改善を目指す過程で他の項目の問題にも直面する事もあります。
例えば
衛生環境が良くない事によって食べ物の品質が低下(食品が傷むなど)している事で健康を損なってしまうなどです。
日本は比較的公衆衛生も良い環境ですが、世界全体でこれほど良い環境は少ないと思います。
これは私たちの先祖が作り上げてきた成果で、個人の力だけではこのような公衆衛生環境を実現する事はとても難しいです。
そのため、問題の解決には政府・企業・NPOをはじめとした多くの人の協力が大切になってきます。
しかし、実際には「自分の生活で手一杯」「余裕がない」という人や「なにから始めたらいいのかわからない」という人も多いと思います。
1979年にノーベル平和賞を受賞したマザーテレサはインタビューで「世界平和のために私たちは何をするべきでしょうか?」という質問に対して「家に帰って家族を大切にしてあげてください。」と答えています。
参考になれば幸いです。