エンパス(エンパシー)とは
概要
エンパスは感受性や共感性が人並み以上に強い才能を持つ人です。
エンパス(empath)は先天的な資質で「他者の感情を敏感に察知する能力が高い」のが大きな特徴となっていますが「なろう」と思っても簡単になれるものではありません。
一般的な「繊細さ」や「高い洞察力」などとは少し異なった特殊な才能の一つであるため後天的に身に付ける事は難しいです。
基本的に洞察力が高いため些細な変化から原因を推察する能力が高い(表情や動作などの非言語メッセージに対する感度が高い)です。
例えば言葉にしていないような情報(しぐさや態度など)の些細な変化を見逃さずに「相手がなにを考えているのか」について考察する事ができます。
そのため人間関係で多発する他者の本音や嘘偽りなどを敏感に察する事ができてしまうので疑わしい言動の原因を簡単に察する事ができる人もいます。
しかし、高すぎる能力の影響によって他者の気持ちがわかりすぎてしまうため自分の主張を抑えてしまう傾向が強いので結果として他者に振り回されてしまうことが多いと言われています。
また、総体的に感受性の高いエンパスですが特性に応じていくつかの分類があり得意・不得意な分野があります。
エンパスの種類
エンパスの特徴である強い感受性ですが感受性の方向にはいくつか種類があります。
- 感情を読み取るのが得意
- 他者の感情に対して感度が高いため、嘘や偽りに対する些細な変化を見破るの得意なタイプは、動物の気持ちにも寄り添う事ができるようです。
- 他者の感情に対して感度が高いため、嘘や偽りに対する些細な変化を見破るの得意なタイプは、動物の気持ちにも寄り添う事ができるようです。
- 思考を読み取るのが得意
- 他者の思考を読み取る能力が高い場合は思考の癖を察する能力が高いため、共同作業や組織で活動する時に能力が発揮されやすいです。
※能力が高い人と行動するように心がける事で自身の能力も向上しますが、能力の低い人と行動する事で自身の能力も低下させてしまうので注意が必要です。
- 他者の思考を読み取る能力が高い場合は思考の癖を察する能力が高いため、共同作業や組織で活動する時に能力が発揮されやすいです。
- 身体的特徴を読み取る能力が高い
- 身体的特徴を見抜く能力が高く、他者の身体的不調などがわかるようで、本人が自覚していない病気を当てる事もあるようです。
- 身体的特徴を見抜く能力が高く、他者の身体的不調などがわかるようで、本人が自覚していない病気を当てる事もあるようです。
- その他
- エンパスの中には植物や物資と心を通わせたり、霊的な影響や土地の影響を受ける人もいるという話もありますが、このような特殊な領域になると真偽が不明となるので実際のところはわかりません。
このように、エンパスの能力は優れた洞察能力から些細な変化を見極める能力が基本となり様々な情報から「なぜその変化が起きたのか」を見極める事ができるようです。
エンパスのデメリット
エンパスの能力を活かす事ができれば普通の人が通常は気が付かない事でもわかるようになるため世界が全く異なって見えるようになると思います。
そのため、エンパスのメリットだけを知ると魅力的な能力に思えて憧れる人も多いと思います。
しかし、エンパスの能力は先天的な要因が強いため努力しても同じ領域までたどり着く事は難しいですし、大きなメリットだけではなくデメリットも多いです。
具体的には
- 周囲(人や環境)の影響を受けやすい
- 感情を察する能力が高すぎて人よりも深く感情移入してしまうため、受ける影響が大きくなりやすいです。
※負のエネルギーが強いと体調まで悪くなってしまう事もあるようで、怒られている人を見ていると自分も怒られているように錯覚してしまったり、話を聞いているだけで実体験をしているように感じる事もあるようです。
- 感情を察する能力が高すぎて人よりも深く感情移入してしまうため、受ける影響が大きくなりやすいです。
- 他者の本音と言動の差に戸惑ってしまう
- 嘘や偽りを見抜くことが上手いため言葉と行動の違いに戸惑ってしまう事も多いです。
※幼少期はこの違いを指摘する子供もいますが、大人になると気が付いても口を閉ざすようになる傾向があります。
- 嘘や偽りを見抜くことが上手いため言葉と行動の違いに戸惑ってしまう事も多いです。
- 周囲から距離を置かれる
- 「本心を見破られる事を恐れる人」や「優秀な人が嫌いな人」はエンパスから距離を置く事が多いです。
※「なんでわかるの?」など疑問を頻繁に抱かれてしまう人は警戒されないように気を付けた方がよいかもしれません。
- 「本心を見破られる事を恐れる人」や「優秀な人が嫌いな人」はエンパスから距離を置く事が多いです。
- 周囲との差に悩まされる
- 自身の能力と他者の能力の差には大きな違いがあるため同じ状況でも異なった答えを導きだしてしまいます。
※価値観の違いや考え方の違いが発生しやすい原因にもなるので、足並みを揃える事が多いと思います。
- 自身の能力と他者の能力の差には大きな違いがあるため同じ状況でも異なった答えを導きだしてしまいます。
- 気を使い過ぎて疲れやすい
- 他者の気持ちがわかりすぎてしまうためどのようにして欲しいのかもわかってしまいます。
そのため、無意識に気を使いすぎて疲労感を感じやすい傾向があります。
※気を使い過ぎてしまうため「一人でいる方が楽」と思う人も多いようです。
- 他者の気持ちがわかりすぎてしまうためどのようにして欲しいのかもわかってしまいます。
- 理解されない
- 些細な変化も見逃さずに直感的に理解するためそれを察する事が出来ない周囲の人からは理解されない事も多いです。
- HSPと同一視される事も多く、様々なものが見え過ぎてしまい鬱(うつ)病になってしまう人もいます。
このように、能力が高い事で対人関係においての課題が多くなります。
特に、嫌悪感や敵意、嘘や偽りなどを通常よりも多く認識するため精神的に疲弊してしまいますが、対人関係を円滑に進めるためにはある程度は黙認するしかありません。
また、残酷なニュースや悪口などのネガティブな感情を受けすぎると体調も悪くなってしまう人も多く、大きなストレスの要因にもなるので心身共に良い影響はありません。
そのため、エンパスはコミュニケーションが少ない環境に身を置きたいと考える人が多いです。
まとめ
エンパスの資質は先天的な能力ですが海外に比べて日本人の方がエンパスが多いと考えられており、その比率は20%(5人に1人)程度であると考えられています。
※エンパスにも能力に差があるため、感度については個人差があります。
通常のエンパスの場合はその場の空気を読む事が上手いため、日本人の様に時と場所に合わせたTPOを重視し、ムードや雰囲気を読む力が必要な環境では大切な能力だと考えられています。
そのため、日本の風土に適している能力のため、他国よりも比率が多くなっているのかもしれません。
しかし、エンパスの能力を持つ人の中にも特別に能力が高い人がいます。
このような人は周囲の状況を過敏に感じてしまう傾向が強いため、喜怒哀楽が激しく表現される情緒不安定な人だと周囲から思われてしまう事もありますし、思い違いや勘違いも多い傾向があります。
高すぎる能力は周囲の人との差が広がり悩まされる原因でもあり、ギフテッドやタレンテッドのように浮きこぼれ(吹きこぼれ)てしまう事もあります。
特に、自身の能力に対しての自覚が少ない幼少期は他人にも同様の能力があると考えてしまう事が多いため、周囲から差別的扱いを受ける可能性も高いので注意が必要です。
大人になると気を使い過ぎて疲弊してしまう事もありますし、中には慢性疲労症候群(CFS)・睡眠障害が悪化してうつ病を併発する人もいるため、疑わしいと感じたら病院で検査を受けて正確な診断や対策をとる事が重要です。
しかし、このような能力はビジネスでは大きなメリットになる能力であるため、サービス業全般で役に立ちますし、営業職・占い師などをしている人の中には身につけたいと思う人も多いと思います。
※詐欺などの悪徳商法でも活躍する能力なので騙されないように気を付ける必要があります。
備考
エンパスはエンパシー(共感能力者)とも言われ、HSP(エイチエスピー/ハイリー・センシティブ・パーソン)とは異なり、感受性に特化して能力が高い人だと考えられています。
エンパスは他者の感情に敏感なためサイコパス(精神病質者)の対義語と考えられています。
※語源はエンパシー(empathy)やギリシャ語の「emphatheia(心の状態)」という単語が由来といわれる言葉で「共感」「感情移入」「自己移入」などの意味に解釈されています。