パブロフの犬について
概要
パブロフの犬は条件反射の実験例です。
パブロフの犬は犬の条件反射に対する実験ですが、これは犬に限ったことではなく人にも同様の現象がおきます。
そして、人にも数多くの条件反射があり日常的に無意識のうちに私たちの意思決定の土台となっています。
広義には癖・習慣・トラウマなどもこの条件反射の一つといえます。
そして、このような言動の積み重ねは人生に大きく影響します。
実際の実験内容
パブロフの犬の実際の実験内容はとてもシンプルです。
犬に餌を与える時に必ずベルを鳴らしてから与えるという行動を繰り返します。
この単純な行動を繰り返すことによって、ベルを鳴らすだけで犬がよだれを垂らすようになります。
これはベルを鳴らす=エサを与えられるという条件が確立されたため、ベルが鳴ればエサをもらえるとすりこまれてしまいます。
これを人の例に当てはめると
仕事が終わって家に帰って来るのが夜になってしまい、暗い部屋に入れば無意識に明かりをつけるいう選択をし続けます。
次第に真っ暗ならば明かりをつけるか迷う事もなくなると思いますし、毎日押している照明のスイッチならば、無意識のうちに押してしまう事も珍しくはなくなります。
このように「部屋が暗い」という条件に該当すると条件に対して無意識に「明かりをつける」という行動を行います。
このような行動が起きるのは帰宅のたびに習慣づけられて条件定義が確立され、無意識に条件に対する行動が行われるようになります。
悪い癖の改善
条件反射は良いものもあれば悪いものもあります。
例えば外出する時にて無意識のうちにドアの鍵を閉めていくのは良い習慣だと思います。
外出先で「ドアの鍵しめたかな?」と思っても多くの場合はしっかりと戸締りがされています。
しかし、悪い習慣は直さなければデメリットを受けてしまうので改善する必要があります。
基本的に自覚しているほど悪い習慣を直すのは努力でできますが、パブロフの犬に出てくる条件反射は無意識に起こる言動なので自覚がない事が多いです。
そのため、まずは自分の悪い部分を確認する必要があります。
おすすめはジョハリの窓(他者から見えている自分をみつめる必要があります)を確認する方法で、友人などと無意識下の悪い癖を確認しましょう。
悪い癖を改善するためには今まで習慣化されて身についてしまった癖を上書きする方法が良いですが、改善するのは容易ではありません。
しかし、努力次第で改善することはできます。
ポイントは良くない習慣がでる条件がそろったタイミングを意識して、別の行動を習慣づける事です。
例えば
悪くないのに謝罪してしまう習慣がある人は、謝罪だけではなくお礼に変えるのも良と思います。
なにかを取ってもらった時に「すいません」ではなく「ありがとう」と言い換える事でポジティブな印象を相手に与える事ができます。
このような条件反射は徐々に改善する事が重要で、最初は10回に1回から始まっても大丈夫ですので継続し続けることが大事です。
備考
パブロフの犬はソビエト連邦の生理学者、イワン・パブロフが発見したもので、条件反射の実験です。
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