確証バイアスは肯定的な情報を重要視し、否定的な情報を軽視する心理です。
自分の考えに肯定的な情報を重点的に集める場合、否定的な情報には触れないようにします。
しかし、「肯定的な情報=重要な情報」とは限りません。
そのため、自分にとって都合の良い情報のみでは、重要な情報を見逃している可能性があります。
このような事から、肯定感のある偏った情報は先入観を抱えた考え方を強くし、狭い視野でしか物事を見る事しかできなくなってしうため、自身の成長を阻害してしまいます。
具体例
占いで用いられるコールド・リーディングは確証バイアスに関連しています。
占いで話題に上がる「人間関係に困っている」「お金で困っている」などの情報は多くの人が該当する内容にもかかわらず、それが個人の特徴であるかの様に説明しています。
実際に人間関係で全く困らない人は極わずかですし、お金で困らない人も極わずかです。
それでも占いが当たるとされるのは確証バイアスによる影響があります。
情報に該当する内容を自ら探し出し、そこに的をしぼって考えます。
この時に自分の経験の中から該当項目を見つける事で、自分のみが該当していると錯覚してしまいます。
このような先入観の影響を強く受ける事で確証バイアスが形成されていきます。
そして、これが繰り返されるうちに、偏見が強くなっていきます。
まとめ
自分にとって都合の良い肯定的な情報を集める事によって、否定される事もなく過ごす事ができます。
しかし、自分の都合の良い情報のみでは真実から目を背けているにすぎません。
真実と向き合うためには多面的な視点で柔軟な発想が必要になりますが、確証バイアスは視点を狭くし、否定的な発想を排除していきます。
このような考え方は成長する機会を奪っていきます。
学校のような教育課程では周囲が勉強をして成長していきます。
そして努力する事でテストの点数が向上し、目に見える結果が返ってきます。
しかし、社会に出るとこのように目に見える結果として返ってくることは減っていきます。
社会人の平均学習時間は6分といわれています。
この中には数時間勉強する方も含まれています。
つまり、多くの方がほとんど勉強をしていません。
しかし、努力しても報われるとは限りませんし、努力が報われるには人の何倍も努力し続けなくてはいけません。
そして、多くの人が途中で努力を怠ってしまうのが現状です。
備考
認知心理学や社会心理学における用語の一種です。