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野生児ピーター

投稿日:2021年8月28日 更新日:

野生児ピーターは森で発見された少年です。

1725年の春に北ドイツのハーメルン付近の森で推定12歳前後の少年(裸で四つん這いになって歩き、奇怪な叫び声をあげて草の中や木の上を逃げ回るため褐色の黒い髪の生き物だと認識されていました)が発見され捕獲されました。

捕獲後は王宮に招かれ王宮で教育を受けたものの、目立った教育の成果が得られなかったため、最終的には農家の手伝いをして過ごしました。

ピーターの生涯

ピーターはハーメルン付近の森で捕獲されました。
※ハーメルンはドイツ連邦共和国ニーダーゼクセン州の大規模自立都市でハーメルン=ピルモント郡の郡庁所在地です。
ウェーザー川に面する都市で1284年に起きた「ハーメルンの笛吹き男」の伝説でも知られています。

野生児(野生人)に興味を持ったジョージ1世によって英国の王宮に招かれて「ピーター」という名前を与えられ、王宮の晩餐会にも招待されて参加しました。
しかし、ピーターは正装はしていたものの会食のマナーを知らずにテーブルにつき大騒ぎ(野菜や生肉を動物のように食べ、ポケットに食べ物を詰め込んだり、王宮の女性たちにキスしようとしました)を起こしました。

そんなピーターを社会復帰させようと家庭教師をつけて教育をしましたが目立った成果はなく(毎日スーツを着込む事に熱心だった半面、夜は床に丸まって寝ていた)簡単な言語しか取得する事ができませんでした。

1726年の春には森へ逃げ込み大騒ぎとなり、それからは大太子妃のキャロラインの近くで暮らす事をピーターが望んだため、それ以降はキャロラインのペットとしてウエストエンドの別荘で暮らしました。

そんな状態のピーターをイギリス王室で次第に持て余すようになってしまったため、1728年からはキャロラインの別荘を離れハートフォードシャーのノースチャーチにある農家に移り住み、農家の手伝いをして生活(王家からは年に35ポンドが生涯の間支給され続けました)しました。

ピーターはジンと音楽が好きで疲れるまでダンスを踊りました。
また、徘徊して何度も不審者として逮捕されたため最終的には名前と住所の入った首輪をつけられるようになってしまいしました。

ピーターは1785年2月22日に推定72歳(推定1713年生まれ)で亡くなり、お墓はノースチャーチにあるセントメリーズ協会の入口につくられました。

まとめ

調査結果によるとピーターが森で過ごしていたのは1年程度と考えられており、その前は父親と過ごしていたと考えられています。
しかし、ピーターには知的障害(軽度の自閉症)があり父親からネグレクト(顔面の形態異常が起きるようなひどいもの)を受けた挙句に捨てられてしまいました。

捨てられた後は自然環境で1年程過ごした後に発見され保護されました。

ピーターの場合は合的な要因から短期間で自然界に適した変化(獣ののように四つん這いになって歩いたり奇声を上げるような習慣を獲得)をし野生児(野生人)のようになったと考えられています。

ピーターは1785年に亡くなった後、ケンジントン宮殿(1760年にバッキンガム宮殿に王宮が移されるまで歴代の居城として使われていました。過去にはヴィクトリア女王、ダイアナ元妃、チャールズ皇太子、ウィリアム王子、キャサリン妃、ジョージ王子、シャーロット王女、ルイ王子なども住んでいました)に化けてでるようになったという噂があります。
この宮殿にはピーターが懐いていたキャロラインの幽霊も出るという噂もあるため、キャロラインに会いに来ているという噂もあります。
宮殿には複数のスポットがあり子供部屋もその一つになっているそうですが、英国では幽霊が出る部屋に対してあまり抵抗がないようです。

備考

スウィフトの小説のモデルとなりました。

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