自律神経失調症(じりつしんけいしっちょうしょう)は全身の器官をコントロールする自律神経に支障をきたし、多くの不調が出てしまう状態です。
自律神経は全身の器官を無意識的にコントロールしています。
つまり、自律神経は心臓を代表するような意識的に動かす事のできない機関をコントーロールしているため自律神経が正常に機能してない場合はこれらの器官に影響が及ぼされるため、身体に大小様々な影響を及ぼします。
影響が大きくでてしまう人は日常生活ですら健常者と同様に過ごす事が難しくなってしまいます。
自律神経失調症と判断されるのは、自律神経の症状が認められ、精神疾患の可能性が低く、身体検査で異常が見つけられない場合です。
これは、現在の技術では自律神経が正常に動作しているかを検査できないため、異常を見つける事ができない場合に診断される病気となっています。
自律神経失調症の代表的な症状
- めまい・吐き気・息苦しさ・急なほてり・手足の震え
- 慢性疲労
- 不眠症
- 不安感・倦怠感
- 憂鬱・イライラ・孤独感
- 認知機能の低下
自律神経失調症の分類
自律神経失調症にはいくつかの種類があり
- 本態性自律神経失調症
体質的な要因(虚弱体質・低血圧の人に多い)がある人です - 神経症型自律神経失調症
心理的な状態によって自律神経が乱れやすい人です - 心身症型自律神経失調症
ストレスが原因で最も分類される人が多いです - 抑うつ型自律神経失調症
心身症型自律神経失調症が重症化した状態です
の4つの分類があります。
まとめ
自律神経失調症は、先天的になりやすい人もいますが、原因の多くは過度なストレスです。
通常は過度なストレスを受けると精神的に疲弊し、鬱病(うつびょう)などの精神疾患を発症する人が多いです。
しかし、自律神経失調症になる人は精神的に強いため、精神面に影響を受けるよりも先に、身体的な影響が表れてしまいます。
また、自律神経失調症になりやすい人は真面目・努力家・几帳面などの傾向があります。
これらの傾向が強い人は幼少期からストレスを受け続けているため、基本的にストレスに対する耐性が高く優秀な人が多いです。
しかし、耐性が高いだけでストレスが減少するわけではありません。
そのため、本人の自覚以上に身体への負担がかかり体調を崩す人も多いです。
そして、周囲から見ると精神的には問題がなく、身体検査でも異常がない事から、その苦しさが認識されにくく、優秀な人が突然会社を休むというケースも少なくはありません。
しかし、その反面本人はとても辛い思いをしている事が多いです。
例えば、自分の意識でコントロールできない器官が正常に機能しなくなるという事は、いつ心臓が止まるかわからない状態です。
自分の体のコントロールを自分でできない恐怖はとても強いです。