帰結主義は結果を重要視し、その結果から行動が正しいのかを判断します。
基本的に何かを進めるには行動を行った後に結果が生まれます。
帰結主義では結果を見る事で、その行動の有効性を判断します。
そのため、帰結主義では努力してもそれが結果に反映されなければ報われない事があります。
努力は結果までの過程のため、結果が伴わない努力は方向性が間違っていたり、効率的ではないという判断となります。
そのため、帰結主義で重要視されている結果という要素がなければ、その努力は評価されません。
また、努力しなくとも結果が出せればそれは評価されます。
具体例
学校のテストを例に考えます。
テストで60点を取るAさんBさんがいます。
Aさんは授業を理解しテスト前に勉強することなく60点を取ります。
Bさんは授業をあまり聞かないため、テスト前にテスト範囲のみを勉強をして60点をとります。
どちらも同じ60点ですが、知識量に差がでます。
Aさんはテスト範囲外がでてもそれなりの点数を取ることができるはずです。
しかし、Bさんはテスト範囲外の内容はわかりません。
授業時間内に必要な知識を得ているAさんはBさんよりも勉強時間は短く、多くの知識を得ています。
多くの時間と知識を得られたAさんの方が私は優秀だと思いますが、帰結主義ではどちらも同じ点数を取っているため同じ評価となります。
まとめ
帰結主義では結果に重点を置いた判断が行われます。
そのため、どのような手段で目標を達成したかを問いません。
本来であれば同じ目標を達成しても、その過程で異なる知識や経験を得る事がその後の伸びしろに影響を及ぼす事が考えられます。
しかし、それでも帰結主義が推奨されるのは、結果に至るまでの経緯を確認する事が困難なためです。
個人が結果を出すための過程を全て見ている事はとても難しいです。
遊んでいるように見えても、裏で努力している人はたくさんいます。
そして、そういう人達は何食わぬ顔で努力し、その努力を自慢したりはしない事が多いです。
年齢を重ねるほど知識や経験の差が広がります。
当然IQ(アイキュー)が高いなどの理由による差もありますが、そのような差はごく一部の人にのみ該当されます。
大多数の人は思考法(論理的思考・水平思考・批判的思考など)を学び、その考え方(フェルミ推定・ コロンブスの卵など)を知る事で結果を導きやすくなります。
しかし、日本人が学校のような教育課程を卒業してからの平均勉強時間は数分で、多くの人が勉強をしていません。
つまり、長時間勉強を行って平均勉強時間を上げている方がいるという事です。
このような状態では差が広がる一方となり、格差を広げている可能性が高いです。
備考
帰結主義は結果主義とも呼ばれ、結果を重視します。
その反対に、過程を重視するのが、非帰結主義と呼ばれます。
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