制度疲労は昔に作られた制度が現在の状況に適していない状態です。
制度疲労は、制度ができた当時は有効的に機能していたはずの内容が時間経過で徐々に状況に対応できなくなっている状態です。
本来の制度は社会状況に応じて柔軟に変化が必要ですが、制度ができてからの社会情勢に制度の変更が追い付かないために起こります。
これらの制度は次第に経済発展の足かせとなっていきます。
具体例
田舎へ行くと田んぼの真ん中にアスファルトで綺麗に整備された道を目にする事があると思います。
周囲は田んぼで見通しも良いのですが、速度制限40キロとなっている道もあります。
このような道の制限速度は昔の車両の走行性能や道路状況に合わせた制度となっている場所が多いです。
現在は車両性能や路面状況が昔よりも大幅に向上しているのですが、旧制度のまま適用されているため、本来は速度超過を取り締まる機関ですら速度超過で走行しています。
このような状況が一般的に認識されているにも関わらず、制度の改正が行われない状況が制度疲労と呼ばれます。
まとめ
制度疲労を改善するためには制度を理解し現状を改善できる立案を行わなくてはいけません。
しかし、これらの状況を改善できるような環境でもありません。
制度疲労が進行すると、制度疲労が更なる制度疲労を呼ぶ状況となり悪循環となってしまいます。
これらの問題を考えるには選挙制度が重要となると思います。
日本の選挙制度は最大多数の最大幸福を目指した民主主義制度です。
この選挙ではB層と呼ばれる政治に肯定的な印象を持つ、制度を理解していない人が主役になっていると考えられています。
制度を理解していないのに主役である事を不思議に思われるかもしれませんが、民主主義は大多数側の意見が常に採用されます。
そのため優れている意見でも少数側の意見は採用されません。
このような、民主主義の怖い側面を理解している人はどのくらいいるのでしょうか?
また、臓器くじのようなモラルジレンマ問題を考えた事がある人はどのくらいいるのでしょうか?
海外ではノブレス・オブリージュのように力がある者はその力に対しての責務を果たす事が常識と考えられている国も多いです。
その一方で日本ではこのような教育を受ける事はほとんどありません。
民主主義は優れた教育がなければ成り立たない制度となっているのですが、フリン効果ではIQ(アイキュー)が低下傾向にあるとの研究結果もあります。
私は若年者への教育が将来的に大切な要素になると思います。
備考
制度疲労は金属疲労から転じているとされています。
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