カリギュラ効果は禁止されている事に対しての興味や関心が強くなる効果です。
禁止されている事を破りたくなった事は誰しもあると思います。
普段だったらやらないような事でも禁止されると気になってしまうものです。
これは禁止される事で好奇心が刺激されるためです。
ダメと言われるとやりたくなる人を天邪鬼と呼んだりします。
天邪鬼の人の心理にはカリギュラム効果が働いています。
混ぜるな危険を混ぜてみたくなったり、二人だけの秘密を誰かに言いたくなったり、禁断の恋をしてみたくなったりするのがカリギュラム効果の特徴です。
その中でも恋愛に対して働くカリギュラム効果はロミオとジュリエット効果と呼ばれています。
具体例
恋人同士が結ばれる事に対し、なんらかの障害(両親が否定的、道徳・法的に許されないなど)が発生する事で、障害を乗り越えようとする気持ちが強くなります。
シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」は、家柄の問題を抱えた恋人同士が結ばれるために、周囲からの反対を押し切って結ばれようとする恋愛物語です。
周囲から反対されるという障害に対して二人で乗り越えるという明確な目標がある事で恋愛感情が高ぶりやすく二人の関係が親密になります。
しかし、このような恋愛は障害を乗り越えるまでの達成感が高い一方で、その後の関係を良好に保つことが難しいです。
これは障害を乗り越えると目標がなくなってしまう点や、周囲との関係が崩れている可能性が出てくる点も見過ごせません。
実際に破局を迎える例も多いようです。
まとめ
カリギュラム効果は日常生活でも多いです。
恋愛では結婚した後に束縛が辛くて不倫をするという話をよく耳にします。
これは浮気をしてはいけない、異性と連絡をとってはいけないなどの禁足事項によってカリギュラム効果が発生している可能性もあります。
また、子供に対しての発言も気を付けなくてはいけません。
勉強をしなさい。片付けをしなさい。
このような伝え方はカリギュラム効果を助長させます。
子供の教育ではシェイピング法を使った教育が望ましいとされています。
これは小さな目標を立てその目標を達成する事で報酬(褒める、プレゼントなど)を与えると次第に自分の意志で行動できるようになるという理論です。
備考
心理的リアクタンスは心理学者のジャックブレームが提唱しました。
心理的リアクタンスはカリギュラ効果とも呼ばれます。
これはアメリカで公開された映画「カリギュラ」は過激なシーンが多く問題作として扱われ、一部地域で上映が禁止された事で心理的リアクタンスが働き、カリギュラは大ヒットとなったためです。