エンハンシング効果は賞賛されるとやる気がでる心理現象です。
人は承認欲求と言われる認めてもらいたい心理があり、賞賛されることでこの承認欲求が満たされモチベーションが上がります。
そして、その賞賛された経験から、再び賞賛されるために努力します。
特に繋がりが深い人や好意を寄せている人からの賞賛は大きな力となり、目的を達成するための励みにとなります。
また、周囲に人がいるような場面で褒めるとより効果が強くなります。
更に、共通の知人も褒めていたなどの第三者からの情報として賞賛する方法(ウィンザー効果)も有効です。
しかし、あまりにも賞賛が大きいと、裏があるのではと疑われたり、期待が重すぎて辛くなってしまうため、バランスが大切です。
具体例
テストで上位に入れたら10,000円あげるといわれ、努力して1位になり、約束通り、努力の原動力となった10,000円もらいます。
しかし、テストで1位になると友人からも褒められ、それが次のテストでも良い生成を納めるための原動力となります。
この時に注意する点があり、褒めるときに上位に入ったことではなく、それに向けて勉強をがんばった努力を誉める事です。
この違いは結果を褒めるのと、行動を褒める事の差にあります。
一定の努力をしたら一定の結果が得られるとは限りません。
結果を褒めていると、努力をしたのに結果を残せなかった時はなにもありません。
特に社会では努力が必ず報われるほど甘くはありません。
努力することはあたりまえで、その中で要点を絞って効率よく行えるかが大切です。
さらに言うと、いくら効率よく努力しても運が向いていなければ結果が出ない事も山ほどあります。
成功は全力で手を伸ばした1mm先にあるともいわれます。
この1mmは運だと思います。
そして、この1mmは努力しても近くなることはありません。
運が近づいてくるまで全力で手を伸ばし続け、運が回ってきたときにつかむ事が重要です。
まとめ
「ありがとう」と感謝される事は、缶ジュースを1缶もらうのと同程度の価値はがあると考えられています。
これは褒めるという行為は賞賛を受けた人にとっては報酬に値するとされるためです。
エンハミング効果は
- 結果ではなく過程を褒める
(結果がついてこなくても努力をしやすくなります) - 1対1ではなく、周囲に人がいる場面で褒める
- ウィンザー効果を用いた、第三者からの賞賛を伝える
- 気持ちがこもっている(声、行動、表情など)と感じると賞賛の価値が高く感じます。
これらの条件を満たす事でエンハミング効果の有効性が高くなるとされています。
備考
エンハンシンング効果の対義語はアンダーマイニング効果です。