透明性の錯覚 | あむぶろ 学校では教えてくれない大切なこと

心理学

透明性の錯覚

投稿日:2020年1月6日 更新日:

透明性の錯覚について

概要

透明性の錯覚は心を読まれていると錯覚する心理現象です。

自分の内向的状態(精神面や個人情報)の情報伝達を過大評価してしまう心理的傾向で、ポジティブに表現すると「意思疎通を十分にできている」と慢心している状態ですが、実際には想定しているよりも意思疎通はできていません。

そのため、自分の考えや感情を他者が理解している・察しているという認識と、実際に他者が理解・察している状況では差が生じてしまいます。
そして、小さな誤解が繰り返し蓄積されてしまうと人間関係に大きな悪影響を与えてしまう事も多いです。

また、透明性の錯覚の影響を強く受けすぎると心を読まれていると感じてしまうこともあります。

透明性の錯覚が起こる理由

透明性の錯覚は自分の視点で他者の理解度を推測する際に誤判断することで起こります。

他者の気持ちを知ることは難しいですが、それでも他者の気持ちを理解しようとする人は多いです。
※他者の気持ちを理解している方が物事はズムーズに進む傾向が多いので他者の気持ちを推測する事は重要です。

この際に多くの人は他者に自分を置き換えて考える事も多い(自分はこうだから、相手もこうだろうと予想します。)ですが、自分と他者の知識や経験は異なるので予想がハズレてしまう事も珍しくはありません。

そのため、実際は他者が知らない情報でも「知っているのでは?」と錯覚に陥る事があります。

特に、長い期間一緒に生活をしている人の場合は「言わなくてもわかるだろう」と思う事も多いと思いますが、このような積み重ねが次第に大きな溝を生むことも珍しくはありません。

恋愛においての透明の錯覚の具体例

透明性の錯覚は恋愛のように感情が大きく揺れるような時に顕著に現れやすいです。

特に親密な関係であるほど他者への理解度の要求が高くなるため「言葉にしなくても伝わっている」という錯覚を抱きやすいです。

しかし、親密になっても意思疎通をしっかりと行わないと理解度が上昇することはありません。

特に相手に良く思われたい一心で「本当は嫌な事でも黙っておく」人も多いと思いますが、このように本音を隠していてはお互いの理解度は増していきませんし、想像以上に磯疎通はできていないため実際にはお互いの気持ちを理解できている事は少なかったりします。

また、相手の嫌なところを指摘したら「嫌われてしまうのではないか」と不安になって指摘できない人も多いと思いますが、このような関係は長続きしない傾向があるので関係性を見直す事も必要かもしれません。

透明性の錯覚に陥らないためには

透明性の錯覚は他者と自分の前提条件の違いによって起きるため、前提条件をそろえる事で錯覚に陥らないようになります。

前提条件とは知識や経験です。
「あたりまえ」や「常識」と言われる事を共有する事が大切です。
このためにはコミニュケーションを取り、常に情報伝達を心掛ける必要があります。

基本的に、日常的にコミニュケーションを取っていても気持ちは伝わっていない事が多いです。

この原因で多いのは「伝わっていると思う事」を言葉にして確認しないないためです。

言葉にしないで伝わる事はとても限られていますし、時には一生懸命伝えても伝わらない事もあります。

自分の気持ちや考えに共感してもらうためには、思っていること・考えていることはしっかりと言葉にする必要があります。

まとめ

透明性の錯覚は「他者が自分に対しての興味を持っているはず」という認識が前提となっていますが、これはスポットライト効果(自己中心性バイアス)のように「自分が周囲から注目されている」という誤認によってもたらされています。

つまり、多くの人は「自分が他人の事をあまり気にしていないのに、他人からは必要以上に興味を持たれている」と誤認していますが、実際には際立った目立つ情報しか認識していない事が多いためこの心理を利用した犯罪もあるほどです。

つまり、人の認識はひどく曖昧で不確実性が高いです。

しかし、「絶対」「必ず」など証拠もないのに自分の認識のみを根拠に頻繁に断定口調で話す人がいます。

このような人は人間の生き物としての認識の甘さを自覚できていないか、他人を騙す事に対して罪悪感を持っていない人である可能性が高い傾向があり、頻繁に嘘をつくような人にも多い特徴であるため過度に信用することは危険です。

特に、詐欺師などの人を騙す事が目的の人は自分の発言に自信があるように錯覚させる必要がある(心理的に自信がある人を信用しやすい傾向があります)ため、不確実性が高い事でも断言して話しているので注意してください。
※時には「水は低いところから高いところに向かって流れている」というような現実では考えられない事を言っている事もあります。

反対に、占い師のように将来を推測する人は基本的に将来起こる事象についての詳細を断言はしません。
これは断言した事の正否が明確に確認されてしまうためです。

俗にいう「良く当たる占い師」は情報収集(ホットリーディングやコールド・リーディング)をしっかりとおこない、言葉巧みに当たっていると錯覚させる技術が優れている(占いはマジシャンの使うトリックのように統計などの専門知識や言葉による誘導によって当たっていると錯覚させる手法)人が多いと思います。

備考

透明性の錯覚理論は心理学者のトーマス・ギロビッチが提唱しました。

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