狼狽(ろうばい)売りは株価が下落した際、冷静な判断ができずに売却してしまう事です。
狼狽売りは価格が下落したことで「保有していると膨大な損失が発生する」と思い込んでしまい、冷静な判断を行う事ができないパニック状態に陥る事が原因です。
パニック状態の際の心理は「早く売却して損失を最小に留めなくてはいけない」という冷静さを欠いた損切です。
特に含み損を抱えている方や、信用取引を行っている方は損失が拡大しやすいため、パニックを起こしやすいです。
しかし、このように下落の原因もわからずに売却した場合の多くは反発して元に戻ります。
最悪の場合は売った時が底値でその後は上がり調子になる事もあります。
また、狼狽売りを見ている他の株主も狼狽売りをもたらし、悪循環に陥る事があります。
狼狽売りを避けるには
狼狽売りを避けるために大切な事は冷静でいる事です。
しかし、「言うは易し行うは難し」ともいわれるように、シンプルなほど難しかったりします。
冷静でいるには情報が必要です。
下がっている原因を特定する事で今起きてる下落幅は適正かどうかの判断がつきます。
例えば
- 保有している銘柄の特徴を知る。
- 保有している銘柄の最新情報を確認する。
- 保有している銘柄の同業他社を確認する。
- 日経平均を確認する。
上記のように現在の起こっている状況を確認しましょう。
例えば
- 配当の権利確定日の後は下落する事が多い。
- 決算発表があった。
- 特定の時期に乱高下する事が多い。
- 元々乱高下が激しい銘柄。
- 会社で大きな方向変換があった。
- 業界に影響を与える要因があった。
銘柄を購入する前からわかる要素や、購入してから新たに追加される要素があるため、常に最新情報を調べる事が大切です。
まとめ
狼狽売りは冷静な判断を欠いてしまう事で損失を発生させてしまいます。
しかし、下落を考慮せずに投資をしていても損失が発生してしまいます。
大切なのはその下落が適正なのかどうかです。
周囲が狼狽売りをする中で適正な下落幅を見抜く事ができれば、さらに追加の投資を行う難平(ナンピン)も有効な投資となります。
しかし、原因に対して下げ幅が少ない時は損切も大切になってきます。
常に情報を模索し、状況を適切に分析する事が資産を守るのためには大切です。
備考
狼狽売り(ろうばいうり)はパニック売りとも呼ばれます。
また誤用された事が広がった狼煙売り(のろしうり)とも呼ばれます。