接触感染とは
概要
接触感染は病原体と接触する事で感染が拡大する感染症です。
接触感染という名前から手で触れるだけで感染すると思う人も多いですが、実際には粘膜に病原体が接触しない限り感染しません。
基本的に粘膜は皮膚によって守られていますが、目・口・傷口などは粘膜が露出しているため病原体に触れてしまうと感染してしまう可能性があります。
そのため、感染を広めないためには病原体を粘膜に接触させないようにする事が重要です。
接触感染は感染経路によって大きく「直接接触感染」「間接接触感染」の二つに分類されます。
- 直接接触感染
粘膜同士の接触で感染が広がります。 - 間接接触感染
病原体に触れた手などが粘膜に接触する事で広がります。
粘膜同士が直接接触しないと感染しない病気は親密な関係でなければ感染する事はありませんが、潜伏期間が長い病気も多いため感染者が自覚症状がないまま感染症を広めてしまうケースも珍しくはありません。
※世界的に広まっているエイズは日本でも3万人以上が感染しています。
感染症の具体例
直接的な接触感染
直接的な接触感染は粘膜同士の接触によって感染が拡大します。
そのため唇や傷口などの粘膜が直接触れる事が主な原因です。
近年は感染症の発症リスクが危惧され、緊急救命活動でも直接粘膜同士の接触がないように注意勧告がされています。
また、性的な接触で感染するリスクが高い一部の病気については、感染症の発症が原因となり離婚になるケースも珍しくあありません。
間接的な接触感染
間接的な接触感染はなんらかの物質の表面に病原体が付着しそれが原因で感染が拡大します。
- 病原体は咳きやくしゃみなどによって感染者の体内から放出されます。
- 放出された病原体が手などに付着します。
- 手などに付着した病原体はドアノブのような不特定多数の方が触る所に触れることで、次に触る人の手に付着します。
- 病原体の付着した手で目や口などを触る事で感染者が増加します。
※咳やくしゃみなどの細かな粒が粘膜に触れる事で発症するのは飛沫感染、咳やくしゃみなどによって空気中に漂っている病原体から感染するのは空気感染です。
感染対策
接触感染は病原体が付着したものが粘膜に触れる事で感染します。
そのため接触感染を防ぐには
- 粘膜同士の接触を避ける
- 他者が触れるものには触れない
- 他者が触れたものに触れるたらすぐに消毒する
- 自身の粘膜に直接触れない
このような対策が有効です。
しかし、気を付けていても感染してしまう可能性は十分にあります。
特に接触感染が広まりやすい「ドアノブ」「携帯端末」などは要注意です。
まとめ
接触感染は飛沫感染や空気感染よりも対策が具体的で現実的なものが多いため、対策を徹底する事で接触感染による感染リスクを大きく下げる事ができます。
しかし、接触感染の多くは感染経路が接触感染のみではなく、飛沫感染での拡大も想定される可能性が高いです。
そのため、飛沫感染の対策も同時に行い感染のリスクを下げる事が重要です。
感染の拡大を抑えるためには個人の努力だけでは難しい部分も多いので、感染症に関するリスクを周囲の人とシェアする事で協力を仰ぐことが望ましいです。
※非協力的な人の多くはリスクについての認識が甘い人が多いので、リスクに対しての認識を持ってもらう事で多くの人が協力的な対応になると思います。