囚人のジレンマ(社会的ジレンマ) | あむぶろ 学校では教えてくれないこと

心理学

囚人のジレンマ(社会的ジレンマ)

投稿日:2019年12月8日 更新日:

囚人のジレンマはお互い協力する方が、協力しないよりも良い結果になることが分かっていても、協力しない者が利益を得る状況ではお互いに協力しなくなるというジレンマです。

囚人のジレンマでは、囚人というモデルケースが社会に与える影響を示唆しています。

個人が各々の言動を合理的に選択すると、その結果は社会全体にとって望ましい結果にはなりません。

そのため、囚人のジレンマは社会的ジレンマとも呼ばれます。

囚人のジレンマの代表例

囚人のジレンマでは囚人A・Bを被験者として実験を行うモデルケースがります。

それぞれの囚人には「黙秘」「自白」のどちらかが選べ権利が与えられ、この選択によって刑期が異なると伝えます。

それぞれ刑期は下記の通りとなります。

  • ① 囚人AB両方が黙秘 : 刑期2年(A・Bの刑期の合計は4年)
  • ② 囚人AB両方が自白 : 刑期5年(A・Bの刑期の合計は10年)
  • ③ 囚人Aのみ自白 : Bの刑期が10年(A・Bの刑期の合計は10年)
  • ④ 囚人Bのみ自白 : Aの刑期が10年(A・Bの刑期の合計は10年)

上記の条件の場合はお互いに黙秘をする場合の合計刑期は短いです。

しかし、Aは③を選び、Bは④を選ぶ傾向が強いです。
A・Bの両方が自白をすると②に該当してしまうため、刑期は5年ずつになり最善な選択にはなりません。

パレート改善するには、非協力的な相手を信用し黙秘を選択するしかありません。

そのため、最善な選択をする事はとても難しいです。

まとめ

囚人のジレンマは総合的な観点で考える事の難しさを示しています。

社会では自己の利益を追求する人が増え、個人の利益を追求する事によってお互いに協力しないという選択になってしまいます。

そのため、社会科学では個人の間でいかに協力が可能となるかという事が基本的な問題となっています。

そして、囚人のジレンマは社会科学だけではなく、幅拾い分野で研究されています。
自然科学のような一見無関係と思われる分野でも、生物学の協力行動を説明するモデルとして活発に研究されています。

囚人のジレンマとカニバケツ効果が似ていますが、違いは下記の通りです。
囚人のジレンマは自分の利益を優先します。
カニバケツ効果は人の利益を阻害します。

備考

タッカーがゲームの実況を囚人の黙秘や自白にたとえたため、囚人のジレンマとばれています。

囚人のジレンマと混同されやすい用語に囚人のパラドックスがありますが、これらは別のものです。

関連記事

 カニバケツ効果(カニバケツ現象)
 パレート最適(パレート効率性)
 囚人のパラドックス

アドセンス

アドセンス

-心理学

執筆者:

関連記事

承認欲求

承認欲求は自分の価値を認めてもらいたい心理です。承認欲求は大きくは「自己承認」「他者承認」の2種類に分類されます。後者の「他者承認」は細分化され「上位承認」「対等承認」「下位承認」に分類されます。 自 …

反報性の原理(返報性の法則)

返報性(へんぽうせい)の原理は頂いたものは返したいと思う心理です。返報性の法則は人が本能的に持っている心理ですし、日本人は「恩を受けたら返しなさい」と教育された方が多いと思います。そのため、好意を受け …

一貫性の法則(一貫性の原理)

一貫性の法則は、自分の行動や発言、態度など、最初から最後まで矛盾がない状態でありたいという心理傾向です。「一度始めれたら最後までやりたい」「途中で投げ出すのは良くない」などの心理です。誠実性や虚栄感、 …

正常性バイアス(恒常性バイアス/正常化の偏見)

正常性バイアスは自分にとって都合の悪い事を過小評価する心理です。認めなくない事などは突き詰めて考える事を放棄したりします。そして、その結果がどうなるのかを考慮する事をやめ、結果による被害を過小評価しま …

マキャベリズム

マキャベリズム(マキャヴェリズム)は、誠実性や倫理観、道徳心が欠如していても、目的のためには手段を選ばないのを良いとする思考です。究極の合理主義の一つの形式ともいえるのがマキャベリズムです。非道徳的な …

Google AdSense



アマゾン


外部リンク


もしよろしければ
応援していただけると幸いです。

PVアクセスランキング にほんブログ村

あむぶろ 学校では教えてくれない事 - にほんブログ村

にほんブログ村 哲学・思想ブログへ

にほんブログ村 ライフスタイルブログへ

にほんブログ村 投資ブログへ