ロサダ比(ロサダの法則/3:1の法則) | あむぶろ 学校では教えてくれない大切なこと

心理学

ロサダ比(ロサダの法則/3対1の法則)

投稿日:2019年12月6日 更新日:

ロサダ比(ロサダの法則/3対1の法則)について

概要

ロサダ比(ロサダの法則)は対人関係の黄金比とされる比率で「3対1の法則」とも呼ばれています。

良好な人間関係や信頼関係を得るためにはポジティブな表現とネガティブな表現の比率を約3:1(※3)にする事で、信頼感や安心感などを与えやすいとて提唱されたため「3:1の法則」とも呼ばれるようになりました。

人間関係は幸福になるためには欠かせない要素だと考えられる事が多く、その対人関係を円滑にするためには他者と接する時は感情の黄金比であるロサダ比の特徴を意識して関係を保つと対人関係のトラブルが減ると考えられています。

会社や学校の教育場面で耳にする機会が多い「3褒めて1叱る」などはロサダ比の黄金比から来ています。

注釈

※1 ポジティブ=肯定 褒める 優しくする 共感etc
※2 ネガティブ=否定 拒否 蔑む etc
※3 ロサダ比の正確な比率は「ポジティブ 2.9013:1 ネガティブ」

ロサダ比の実験

ロサダ比の検証のために行われた実際の実験ではポジティブとネガティブの比率が6対1のグループの生産性が高かったという結果が出ています。

そのため、ロサダ比には数学的根拠もないと考えられており、ロサダ比は嘘だと否定する意見をもつ人もいます。

その他にも、友人・恋人・夫婦のように親密度が違う関係では比率が変化するとされており、友人の場合は3:1、恋人の場合は5~7:1、婚姻関係の場合は13:1の比率だと良好な関係を保てるようです。

実験結果を踏まえると、お互いの関係によって理想の比率が変わるということになります。

感情の難しさ

心理学を用いた対人関係の黄金法則として提唱されたロサダ比ですが、実際にポジティブやネガティブという感情を数字として正確に分類することは難しいです。

これは、たとえ発信する側が褒めていても、受け取る側がそれを嫌味だと感じてしまうと齟齬が生じてしまい関係が悪化してしまう事もあります。

このように感情を正確に分析する事はとても複雑です。

また、普段他人を褒めない人が1回褒めるのと、日常的に褒めてくれる人が1回褒めるのでは相手に与える印象も異なります。

このように、感情表現の方法の違いや、同じ感情表現でも人柄を含めたその関係性から与える影響などが複雑に絡み合うことで感情は揺れます。

特に日本人は言葉よりもその表情やしぐさに注視する人が多い傾向があるため「ポジティブな感情を相手に与える事を意識しておくことで円滑な人間関係に良い影響を与える」という参考にしておくのが良いかもしれません。

まとめ

ロサダ比の黄金比とされる3対1の比率は、友人関係という条件では成り立っていると考えられる事が多いですが、実際にはどのような関係でもロサダ比が正確に適用されるとは考えられていません。

ロサダ比の比率はポジティブな感情を多く発信することが必要であるという戒め的な要素が強いためロサダ比の比率は誤りであるように思えます。
しかし、ここにはもう一つポイントがあり、ポジティブな表現だけではなくネガティブな表現も必要だということは共通しています。

ポジティブのみの発言は不信や疑念といった感情を抱きやすいため、時には相手を肯定するだけではなく、間違いを指摘することはお互いに良好な人間関係を保つためには重要な要素になっているため、感情表表現にはバランスも大切な要素になっています。

相手と自分の距離感、超えてはいけないラインの見定めも当然重要ですが、相手の事を大事に思うのならば、時にはネガティブな発言も必要なようです。

基本的には他者に対してネガティブな感情を持つことは簡単ですし、無意識のうちにネガティブな感情をぶつけてしまいやすいと思いますので、ポジティブな気持ちを出すことを意識する事がポイントになります。

しかし、ポジティブな感情は意識しなくては伝える事は難しいですし、ポジティブになろうとしても現状維持バイアスが働きなかなかできないと思います。

そういう場合は感謝の気持ちを表現するところから始めてみましょう。

「笑う門には福が来る」ということわざもあるようにポイントは笑顔です。

感謝の気持ちを伝えられた相手は返報性の原理(返報性の法則)(なにかをされるとそれに対してなにかを返しをしたいと思う心理効果)によって、親密度が上がりやすくなります。

このように、私たちは無意識のうちに心理学的に影響を受けているため、実際には他者の意図によって行動をある程度絞られています。

関連記事

 現状維持バイアス
 返報性の原理(返報性の法則)

アドセンス

アドセンス

-心理学

執筆者:

関連記事

愛されたい症候群

愛されたい症候群とは 概要 愛されたい症候群は周りの人から「愛されたい」という要求が強い状態です。「愛されたい」と思う感情は多くの人が持っている基本的な欲求で「嫌われたくない」という気持ちからついいい …

オペラント条件付け

オペラント条件付けは、報酬と罰に適応して行動を行うように学習する事です。オペラント行動の概念は大きく二分され 報酬が与えれられれば報酬を目的に行動するようになります。罰を与えられれば罰を避けるために行 …

統制の所在(帰属意識の在処/ローカスオブコントロール/LOC)

統制の所在(帰属意識の在処/ローカスオブコントロール/LOC)について 概要 統制の所在は責任の所在をどこに向けるかについて考えられた心理学です。※統制の所在は「帰属意識の在処」「ローカスオブコントロ …

無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)

無意識の偏見は自分自身が気が付いていない認識の偏りです。基本的に人は偏見を持っています。これは知識や経験の偏りを避ける事が出来ない事が大きな要因で、既知の事実や仮説だけではどうしても偏りがでてしまいま …

ザイガニック効果(ツァイガルニク効果)

ザイガニック効果(ツァイガルニク効果)とは 概要 ザイガニック効果は「未完成の状態が気になる心理」です。人間の心理は基本的に「完成されている状態」よりも「途中の状態」の方が気になる心理的な特性がありま …

Google AdSense



管理人


あむぶろ
管理人情報


名前:

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: f81fd2e4c52864042852c112ce927ae2-1.png鈴木 歩(すずき あゆむ)

自己紹介:

日本の未来を支える若者を応援したいので
「有料情報よりも価値がある情報を無料で
提供する」事を目指しています。


ブログについて:

当ブログでは生活をするためには大切でも
学校では教えもらえない事をメインに
取り扱っています。
知識のみではなく価値観を見直す事のできる
情報を提供したいと考えています。

外部リンク

応援していただけると幸いです。

PVアクセスランキング にほんブログ村

あむぶろ 学校では教えてくれない事 - にほんブログ村

にほんブログ村 哲学・思想ブログへ

にほんブログ村 ライフスタイルブログへ

にほんブログ村 投資ブログへ





Verified by MonsterInsights