ラベリング効果はそのものの本質ではなく、提示されたラベルによる効果です。
ラベルング効果は周囲が評価するための指標です。
基本的には一番最初にだれかがラベルを張り、その後は周知されたり、変更されたりが繰り返されます。
- Aさんは頭がいい
- Bさんは仕事ができる
- Cさんのお店は商品が安い
このような周囲からの評価がラベリングです。
そして、ラベリングがおかしいと思うようになると別のラベルが貼られます。
また、反対にラベルの影響を受ける事でそのラベルに近づくように心理が働く教師期待効果もあります。
具体例
Aさんは特に勉強する事なく平均点程度の成績を抑えています。
そのため、周囲から「Aさんは勉強しない子」というラベルが貼られます。
しかし、Aさんの様子を見ていた先生が気に掛け「Aさんは頭がいいから勉強すればすぐ成績が上がる子」というラベルを与えたとします。
するとAさんはその期待に応えるように成績が向上していきます。
また、大人になると結婚相手を選ぶのにラベルに気を取られる方が増えます。
特に女性に多く普通の男性像のラベルが世間とずれている事がよくあります。
「最終学歴は大卒以上」「年収は1000万円以上」「身長は175センチ以上」「年齢は30才まで」などの条件を限定して相手を探す人は注意が必要です。
このようなラベルを全て満たすのは通常の男性ではありませんし、そのような男性との交際をするためには女性側もそれ相応の能力がなくてはいけません。
このような高い理想を男性に求める女性の多くはシンデレラ症候群です。
まとめ
物事の本質がわかればラベルに左右されることなく本当の価値を見抜けるようになります。
新品や新商品というラベルがついた商品は購入した瞬間から価格が下がります。
新古や中古と性能は変わらないものでも、価格はさがります。
つまり新品や新商品と言ったネームバリューが価格に含まれている事が多いです。
普段から論理的思考で物事を考え、感情に流されない冷静な判断を行う必要があります。
また、このようなラベリングによる影響は差別や偏見につながります。
偏った視点でみるのではなく、多面的な視点で物事を判断できる目はとても重要です。
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