マルチタスクは複数の仕事を並列処理、または短期間に切り替えながら処理する事です。
マルチタスクは同時に複数の処理を進めるのが特徴です。
そのため作業効率が上がる様に感じるかもしれませんが、基本的には作業効率が落ち、生産性が低下します。

また、マルチタスクを行う事のできるような能力が高い人は限られているため、基本的にはやらないほうが生産性が高いです。
マルチタスクを行う事で作業効率が上がる場合は、待機時間を有効活用できるような状況です。
マルチタスクの作業効率
人の脳はシングルタスク(一つの作業を集中して行う事)が基本となっています。
そのため、マルチタスクをするという事はシングルタスクを切り替えながら作業をしている状況です。
しかし、これには問題があり、2つの作業を同時進行した際の効率はそれぞれ50%(合計で100%)になるわけではなく、大幅に低下(80%程度低下するという考えもあります)すると考えられています。
つまり、マルチタスクは基本的には効率を下げてしまいます。
しかし、実際にマルチタスクを行っている人をみると効率が高いと思う人もいると思います。
これは、その人のポテンシャルガ高いため、効率が落ちてその効率を出せるような高い能力を持っているだけです。
具体例
マウチタスクを行う際には、脳内で作業の切り替えをその都度行っているため、切り替え頻度が多ければ多いほど余計なエネルギーを使います。
そのため、マルチタスクが効率よく見える人はポテンシャルが高い人です。
例えば厨房で料理をしているプロを想像していただけるとイメージしやすいと思います。
料理を作る際には1品だけではなく、効率よく他の品の工程も進めています。
これは料理のプロである料理人の能力が高いからできる事です。
調理と調理の間の待機時間をうまく活用したり、各作業の生産性が高くなくてはできません。
そのため、素人が何品も同時に調理を行う場合は炒めすぎて焦がしてしまう事もあり、効率を下げる可能性が高いです。
まとめ
マルチタスクを行っていると個々の進行状況が不明瞭になります。
そのため、実際には一つ一つの作業に集中して取り組んだ方が効率が良いにも関わらず、進行状況が不明瞭で疲労度が高いため、効率が良いと錯覚してしまう人も多いです。
しかし、実際に効率が悪くても、錯覚はその人の意識を高め、パフォーマンスが向上する事があります。
つまり、思い込みによって作業効率が上がっている状況(本人の集中力が向上している状態)です。
これはシングルタスクの時より、マルチタスクの時の方が集中して作業を行っているため、能力の限界を引き出せている状況です。
例えば、
- シングルタスクで70%の能力を使い90%処理できていた状態
- マルチタスクで120%の能力を使い100%の処理を行っている状況
このような違いです。
そのため、シングルタスクで100%の能力を発揮できればそちらの方が作業効率は良いです。
しかし、マルチタスクができる人は基本的な能力が高い事が多く、処理能力を多少落としても一定の効率を保つ事ができるため、柔軟な対応と基本能力の高さから職場では重宝される事が多いです。
備考
マルチタスクは脳の切り替えによって効率を低下させますが、脳内の処理をつかさどる場所が完全に異なる場合は切り替えを行わなくても同時に処理できるようです。
そのため、音楽を聴きながら作業しても効率は落ちないと考えられています。
しかし、音楽の歌詞を理解しようとすると脳の切り替えが起きてしまうため、効率が低下してしまう可能性があります。