ダニング=クルーガー効果 | あむぶろ 学校では教えてくれない大切なこと

心理学

ダニング=クルーガー効果

投稿日:2020年10月9日 更新日:

ダニング=クルーガー効果とは

概要

ダニング・クルーガー効果は「能力が低い人ほど自己評価が高く、能力が高い人ほど自己評価が低い」評価になってしまう現象です。

ダニングクルーガー効果が起きてしまう原因はそれぞれの能力差にあります。

基本的に能力の低い人は自分が無知であるという事を理解するだけの知識がありません。
※これは努力する事を怠った結果、視野が狭くなってしまっている事が原因です。

ここには「自分の能力が不足している事を認識できない」「どの程度の能力が不足しているのかがわからない」「他者の能力を認識できない」などの根本的な要因が隠れています。

また、基本的に人は自分を護るために優越の錯覚(他人よりも優れていると思い込む心理)の影響を受けてしまうため、他者からの評価よりも自己評価が高くなってしまう傾向があります。

能力と自信について

能力と自信は必ずしも相関するものではなく、多くの場合はハイプ・サイクルのような曲線を描く傾向があります。

そして、これがダニングクルーガー効果の原因ともなっています。

  • 黎明期(れいめいき)
    • 基本的に最初は能力が低いという事を自覚しているため自信はありません。
    • 多くのはこの状態の時には「なにがわからないかすらわからない」と思っている段階です。
  • 流行期
    • ダニングクルーガー効果では「馬鹿の山」と言われる段階になります。
    • 初心者を抜けて次第に能力が伸びていくと自信がついていきます。
    • 実際の能力は高くないのですが「自信が最もある」状態です。
    • 能力が高い人を認識できないため自分のレベルを過信している状態です。
    • 俗に言う「天狗になっている」状態です。
  • 幻滅気
    • ダニングクルーガー効果では「絶望の谷」と言われる段階になります。
    • 能力が向上していくと自分よりも優れた人がいるという事を認識できるようになります。
    • 格が違う人がいる事がわかるようになる段階です。
    • 今まで「能力が高い」と過信していた自分が恥ずかしくなり自信がなくなってしまいます。
  • 回復期
    • ダニングクルーガー効果では「啓蒙の坂(けいもうのさか)」と言われる段階になります。
    • 能力が高くなっていき、徐々に自信を取り戻していく段階です。
  • 継続の大地
    • ダニングクルーガー効果では「継続の大地」と言われる段階になります。
    • 能力が向上していき適切な自信を持っています。
    • この段階までくると能力開発を継続する事の大切さがわかっています。
    • 能力が高くなって自分の能力がどのレベルなのか適正に判断できます。

能力が高い人は自分の能力の不足している点を認識する事ができますし、周囲には能力が高い人が集まる傾向があるため、能力の比較対象のレベルが高いため基準点が高くなってしまう傾向があるため自己評価は低くなりやすい傾向があります。
※努力して様々な視点から自分の能力を評価する事ができるため現実的な評価になりやすいです。

つまり、はたからみると「能力が低い人は自己評価が高い」傾向があり「能力が高い人は自己評価が低い」傾向があります。

具体例

知らない事すらわからない状態というのは少しわかりにくいと思いますが、初めてやる事はどこから手を付けていいのかわからない事も多いと思います。
※基本的には何回もやるうちに効率よく応用が利いた対応ができるようになります。

特に単純に思える事ほど実際は奥が深くて難しい事が多いです。

代表的な例として、チャレンジする敷居が低い厚焼き玉子で考えてみます。

基本的には厚焼き玉子は卵を焼くだけのシンプルなものです。
しかし、火加減や味付けによって全く異なった食べ物となります。

お店などで美味しいと思ってもその味や触感を再現する事は素人には難しいです。
しかし、実際に作った事がない人にはその難易度はわからない事が多く「卵を焼くだけでしょ?」と簡単に思う人もいると思います。

このような「難易度がわかる人」と「難易度すらわからない人」では知識や経験に大きな差があり、この差が能力の差となります。

実際の数字として評価がでる学生時代のテストを思い浮かべると能力と評価の差はイメージが付きやすいと思います。

学生時代に「高得点なのにテストの点数に不満な人(Aさんとします)」と「赤点ギリギリなのにテストの点数に満足な人(Bさんとします)」がいたと思います。

これがダニングクルーガー効果のわかりやすい例で、A・Bさんはそれぞれの評価基準が異なる(過去の実績や日常的な努力量など)ため点数が高いAさんは「努力が足りなかった」という自己評価となり、点数が低いBさんは「十分努力した」という自己評価となります。

しかし、第三者からみたら基本的にはAさんの方が総合的には努力していると評価するはずです。

まとめ

自身では高評価なのに他者から低評価を受けてしまうのがナルシスト(自己愛性パーソナリティ障害)です。
このようなタイプの人は身の丈をわかっておらず自分の能力を過大評価して失敗する人が多いです。

自己評価と他者評価が大きく異なるのは優越の錯覚の影響によって起こる心理を抑制できるような理性が乏しい人で、感情に流されてしまう論理的思考(ロジカルシンキング)が苦手な人です。
基本的にこのタイプは自分が知らない事を知ろうともしません。

そのため、自意識過剰が顕著に表れるナルシスト(自己愛性パーソナリティ障害)は能力が周囲よりも著しく低い可能性があるので注意が必要です。

その反面、優秀な人ほど自分の能力を過小評価する傾向が強いです。

これは理性が強く物事を冷静に受け止められる反面、知識が豊富すぎて知らない事が多い事を知っていて上昇志向も強いので自分の優秀さに気付かない人も多いです。

そして、優秀なのに自己評価が低い人の多くは、自分にできることは他人にできて当たり前だと思う傾向が強いようで、先天的に能力の高い、ギフテッドタレンテッドHSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)などの人はこのような心理になりやすいです。

このように、自己評価は主観的な指標によって決定されるため、周囲と比較した実際の能力とは異なった判断基準によって決定されています。
そのため、実際の能力と自己評価による優劣は逆転することがあります。

しかし、能力が低い人に中途半端な知識を与える事には注意が必要です。

多くの場合、能力の低い人は自ら率先して動くことができないため、その積み重ねによって能力が伸びなかった人です。

そのような人に中途半端な知識を与えると騙されたり、気づかなかない方が幸せだった事に気づいてしまい不幸になってしまう事があります。

世の中には知らない方が幸せな事はいっぱいあります。

見たくない人に無理やり現実をつきつける事はオススメできません。

備考

デビット・ダニングとシャスティン・クルーガーが提唱したため、ダニング・クルーガー効果と呼ばれます。

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