スノッブ効果とは
概要
スノッブ効果は希少なものほど価値が高いと認識する心理作用です。
スノッブ効果における希少性需給バランスの事で
- 需要に対して供給が少なければ希少性が高い
- 需要に対して供給が多ければ希少性は低い
このように、売買価格が決定される際の条件とほぼ同様です。
そのため、ハンドメイド作品で世界に一つしかなくても需要がなければスノッブ効果は作用しません。
また、同一製品の所有者が増加すると希少性が低下していくためスノッブ効果は作用しません。
スノッブ効果の利用
スノッブ効果はビジネスシーンで活用される事が多い心理減少として広く知られています。
基本的に「希少な物」は価格が高くなる傾向がありますが、これを逆手にとって「価格が高い物」を希少であると思い込ませて販売する手法があります。
特にグッズやハイブランド製品のように実用性よりも人の欲求を刺激する製品はこの傾向が顕著に現れやすい傾向があります。
また「人と違うものを持ちたい」という心理が働く人の多くは優越の錯覚(他者よりも優れた存在でありたいと思う欲求)の影響によって「他者よりも良いものを持ちたい」という心理が働くため希少な物や高価な物を求める傾向が強いです。
このような心理をビジイネスで活用した具体的な条件としては
- 数量を限定する商品
- 期間を限定する商品
- 購入者を限定する商品
- 地域を限定する商品
このように供給を一定の数量以下に抑える事で、希少性を極力低下させないようにすることでスノッブ効果は作用しやすいです。
しかし、実際には生産する事ができる物であるため同じ工程で再現できる事が多いですし、実用性は市販されているものと大差がない事が多いです。
スノッブ効果が起こる要因
スノッブ効果は他者との差別化を行いたいという承認欲求の心理が作用しています。
差別化が成功すると達成感や満足感を感じますが、入手難易度が低くては効果が期待できないため、手に入らないもの(希少性が高いもの)である必要があります。
例えば
- 新発売で予約しても数か月待ちの製品
- 数量限定販売のため購入する権利の抽選が行われいる製品
- 会員制で期間限定販売された製品
このような製品を得るためには類似の製品よりも多くの費用が掛かる事が多いです。
例えば、限定色になると販売価格が上昇するのはよく目にすると思います。
まとめ
スノッブ効果のように他者との差別化を求める気持ちがある一方で、同調効果のように「他者と同じでありたい」という気持ちもあります。
人の気持ちは状況に応じて変化するため、必ずしも正しい答えはありません。
そのため、心理学は一般的に多い傾向であり、スノッブ効果を用いたマーケティングを行っても必ずしも成功するとは限りません。
しかし、心理的に作用しやすいことは研究の結果明らかにされているため、購買意欲を刺激するための一つの手法として頭の片隅に入れておくことは悪い事ではありません。
価格を上げて失敗する主な要因は上げた価格に見合うだけのクオリティがない可能性が高いです。
ハイブランド製品のように、価格に対しての満足度がたければスノッブ効果も作用しやすいです。
備考
スノッブ効果の反対に多くの人が持っているものが欲しくなる心理はバンドワゴン効果と呼ばれています。